地方の活性化を目指す「まち・ひと・しごと創生法」と、活性化に取り組む地方自治体を国が一体的に支援する「地域再生法の一部を改正する法案」の2法案が可決・成立した。これにより、本格的に地方創生が動き出す。
「まち・ひと・しごと創生法」とは、各地域の知恵、アイデアを募り、その事業資金を交付税などでみるというもの。自らの地域の資源を再度見つめ直し、いかにして地域の強みに光を当てるかが問われる。そのためには、それぞれの地域が置かれている状況を把握し、どのように知恵を出すかが重要。
特に産業振興では、雇用のミスマッチ解消と地域の付加価値の向上が肝となる。単純労働の工場誘致、地域での中核企業の育成、本社機能や研究開発部門の誘致など、やりがいのある安定した雇用の場を確保し、若者の定着や子育て環境の整備などを進める。本社機能や研究開発部門を都市部から地方に移転・拡充した際にかかるコストの減税や雇用の補助を実施。専門家の派遣や相談窓口なども用意する。
工場の立地件数は、景気回復による設備投資の高まりの影響を受け増加している。経済産業省の2019年(1月?12月期)の電気業を除く立地件数は1045件で、前年比3.7%の増加、立地面積は1122ヘクタールで前年比はわずかながら5.0%の減少となった。
工場立地件数、立地面積ともに近年は増加傾向にあり、太陽光発電を目的とした電気業の立地案件の増加が大きな追い風となっている。