10月25日(木)、新丸ビル「丸の内ハウス」内のMUS MUS(ムスムス)にて、桑名市の「食」に纏わる魅力を掘り下げるイベント(Dig K)が行われ、マスコミ関係者や旅行関係者が多数参加した。
冒頭に、桑名市の伊藤徳宇市長が街の特徴を概説。旧東海道唯一の海路である地理的特徴、本多忠勝が築いた城下町であるという歴史的資産、名産であるハマグリを中心とした食文化、国内有数の総合レジャー施設であるナガシマスパーランド等について紹介した。
その後、桑名の『食』をテーマに行われたトークセッションでは、桑名市の魅力を伝える「魅力みつけびと」として、小説家の柏井壽氏の就任が発表された。
2018年度のテーマである『食』について、柏井氏が桑名へ訪問した際の話を中心に、トークセッションが弾んだ。桑名のハマグリについて、「これまでの常識が覆された」(柏井氏)と語り、ハマグリの一番の旬が6月である事に触れ、貝類という事もあり、冬場が旬と思われがちなハマグリは、実は産卵シーズンを本格的に迎える直前の初夏が一番旬であることについても語った。
また、市長は「大きさに味が比例すると思われがちだが、そういう訳ではない。一番美味しいサイズは4年物くらいのもの」と詳細を語った。
柏井氏は「全国の人にハマグリは6月が旬というイメージを伝えたい」と「ハマグリの日」を制定する事を伊藤市長に提案する等、
トークセッションは大いに盛り上がった。
トークセッションが終わり、2019年度のテーマ『歴史』「魅力みつけびと」として、ラッパーの Mummy-D氏が紹介された。 Mummy-D は人気ヒップホップ・グループ「ライムスター」のメンバーで、近年テレビドラマやクイズ番組へ出演するなど、マルチに活躍する。
実はライブで全国各地を回る度に、史跡めぐりをしている程の歴史通。ブログで紹介したスポットを中心に、日本史への熱い思いを語りあげた。その後、「本多忠勝、長島の一向一揆、宝暦治水、戊辰戦争」という桑名に関連するキーワードに対して、氏の語り口で桑名市への想いを語った。
また、2020年度テーマ『祭』の「魅力みつけびと」として、白洲信哉氏の名前が発表された。
白洲氏は、「昭和のダンディズムの象徴」白洲次郎、文筆活動において多彩な活躍をした白洲正子の孫。 さらには、母方の祖父は文芸評論家の小林秀雄。自身は日本文化の普及につとめ、書籍編集、デザインのほか、さまざまな文化イベントをプロデュースしている。当日は所用のため出席がかなわなかったが、ビデオコメントを寄せた。
《白洲氏コメント》
「日本全国の神事を数多く見ているが、多度大社の上げ馬神事は特に印象に残っている。祖父の代より訪れていたハマグリの味もまた体験したい。また、”日本一やかましい祭り”と称される石取祭にも参加し、広く魅力を伝えていきたい。」
トークイベントの最後に、伊藤市長は「市内に住んでいて当たり前だと思っていることを、外目線で掘り下げ、魅力を磨き上げていきたい」と語った。「内目線」と「外目線」を掛け合わせ、まちが持つ魅力を磨き上げていく方針を掲げ、より一層の桑名ブランド浸透に意欲を見せた。
また、トークイベント後には桑名の名産を使用した食事が提供された。