地方企業の9割がIT関連の課題を抱える中、8割は対策に苦慮。解決の鍵は、副業・兼業希望者とのマッチング
GLOCAL MISSION Times 編集部
2021/04/29 (木) - 12:00

労働市場のミスマッチを無くし、アップデートする事業を展開する株式会社クラウドワークス(本社:東京都渋谷区 代表取締役社長 兼 CEO:吉田 浩一郎 以下「当社」)が運営する、業界最大級の副業マッチングサービス「CrowdLinks(クラウドリンクス)」では、地方企業の経営課題を解決する副業人材マッチング事例が見受けられる。そこで【地方企業が持つ、経営課題に関する調査】および【副業・兼業希望者が持つ、地方企業への参画意欲に関する調査】をそれぞれ実施した。

調査結果サマリ

・「地方企業向け経営課題に関する調査」より、地方企業のうち93.3%が「DX」「イノベーション」など何らかの課題を抱えている一方、課題解決へ対策できている企業は最大24.4%
・「副業・兼業希望者向け地方企業への参画意欲に関する調査」より、副業・兼業希望者の87.5%は5つのうち、いずれかの課題へ取り組み経験があり、全体の96.4%が自身の時間を割いて地方企業の課題解決に参画したいと考えている。

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※今回「経営課題」として扱うのは、【政府方針演説(2021年1月18日)のうち、企業活動へ関連が想定される以下5つの方針に関連する課題】を対象としている。(以下「5つの課題」として記載)

・デジタル改革(DX)
・イノベーション
・グリーン社会の実現(カーボンニュートラルなど)
・観光立国
・農業を成長産業に

調査結果を踏まえた考察

調査により、企業にとって課題への危機感は強いものの、内部に知見がないことから解決方法が想像できず、二の足を踏んでいる状況が浮き彫りになった。一方の副業・兼業希望者からは「類似課題への取り組み実績」が多く挙げられている。これらを踏まえ、地方企業と副業・兼業希望者間でのマッチング機会が不十分であると考えられる。

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そもそも副業・兼業による仕事には「実行型」から「企画型」まで幅広く存在する。実行型は課題および要件が定義されており、対応者は手を動かし納品する仕事が多く存在する。そのため、従来想定された副業は実行型に該当すると考えられる。

一方企画型は、課題や要件を定めるところから始めるものが多く、仮説提示から実証、対策までが必要である。そのため一定程度の経験を基に課題解決を計画するケースが多く、今回の調査結果から地方企業に活用の余地があるのは、この「企画型副業・兼業」だと考えられる。

なお、クラウドリンクスでは以前より下記のような企画型プロジェクトで募集を重ねており、多くの地方企業の課題解決に取り組んできた。

5月20日(木)地方企業向けWebセミナー「副業人材が地方を変える ~デジタル改革・イノベーションの即戦力をテレワークで獲得~」開催

クラウドリンクスで行った調査および今までの見識を踏まえ、地方企業の経営課題解決をサポートするWebセミナーを開催する。内容は調査結果の解説および、どのように課題解決までの道筋を立てるべきかレクチャーを予定しており、

・自社の課題は認識しているが、どのように手をつけるべきか判断がつかない
・新年度が始まり、どのように外部パートナーを見つけるべきか目処が立たない

などを抱える地方企業担当者のご参加をお待ちしております。

Webセミナー:副業人材が地方を変える ~デジタル改革・イノベーションの即戦力をテレワークで獲得~
日時:2021年5月20日(木)16:00~17:00
会場:オンライン(Zoom)
対象:地方企業担当者
詳細・お申し込み:https://crowdworks.satori.site/cl_seminar/210520

※内容は一部、予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。

地方企業の経営課題に関する調査

(1)地方企業のうち93.3%が「DX」「イノベーション」など何らかの課題を抱える

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地方企業に対し5つの課題意識を尋ねたところ、93.3%がいずれかに対する危機感を持っていた。その中でも「デジタル改革」は最も比率が高く、3割以上が「致命的な課題であり、早急に取り組む必要がある」と回答した。コロナ禍により速やかなDX対応が求められている中、地方企業を取り巻く事態は危機感を増していると考えられる。

(2)5つの課題への対策を行うのはわずか2割、外部知見への需要は高い

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課題対策を始めた企業の割合は、最も割合の高いデジタル改革でも24.4%と全体の1/4に留まった。これは「具体的な対策・知見が分からない」「課題の解像度が低く、そもそも全容を認識できていない」などから起こっていると想定される。

その上で対策に関する外部からの提案への対応方法として、5つの課題の多くについては半数以上の企業が「話を聞きたい・すぐにでも取り入れたい」と回答している。

高い危機意識を持ちながらも対策を講じていないこと、および提案があれば話を聞きたいニーズがあることを踏まえると、内部に知見がないことによって現在の地方企業では課題解決が進んでいないと考えられる。

副業・兼業希望者向け地方企業への参画意欲に関する調査

(1)副業・兼業希望者のうち91.9%が5つの課題解決に参画希望、理由のトップは「地方に貢献」

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「地方企業の経営課題に関する調査」結果を基に、クラウドリンクス登録者に5つの課題への解決意欲を尋ねたところ、91.9%もの副業・兼業希望者が意欲ありと回答した。さらに、参画を希望する理由を尋ねるとトップに「地方に貢献したい」という回答がある。

9割を超える高い意欲の背景には、リモートワークの爆発的普及により場所にとらわれない副業が一般化した結果、新しい地方との関わり方が根付き始めていると考えられる。

(2)5つの課題いずれかに対し、取り組み経験を持つ副業・兼業希望者は87.5%

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5つの課題いずれかへの取り組み経験を尋ねたところ、「解決経験」「取り組み経験」併せて87.5%に上ることが分かった。そのうち5つの課題に関する経験の有無を尋ねると、「デジタル改革」「イノベーション」に対しては約7割が経験ありと回答している。

なお、各課題への実際の経験例として、下記のような即戦力となり得る具体的な経験が集まった。

グリーン社会の実現:カーボンニュートラルに繋がる事業会社での広報経験、太陽光発電に関する地方自治体への提案経験
デジタル改革:総合商社の農業部門DXをコンサルティング経験、RPAやMA、BIを用いた業務のDX経験
イノベーション:自動車部品の新技術開発経験、複数企業での新規事業立ち上げ支援経験
農業を成長産業に:アグリテック事業での営業企画支援経験、海外での農業×オーガニック市場への参画経験
観光立国:地方観光事業体のPRコンテンツ制作および企画支援経験、地方観光業の経営経験

(3)「自分の時間を割いて参画する」回答は96.4%、うち半数は「捻出してでも参画」。背景に「まずは自分にできることで貢献」

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副業・兼業希望者自身の時間を、5つの課題に対してどれだけ割けるのか尋ねたところ、96.4%が「自身の時間を割いて参画したい」と回答した。これらのうち、さらに約半数が「余剰の時間はないが、捻出した時間を使う」と回答していることからも参画意欲の高さが窺える。

他にも、企業から参画打診を受けた場合参画したいかを課題別に尋ねたところ、イノベーション(91.1%)、デジタル改革(83.3%)、農業を成長産業に(73.4%)、グリーン社会の実現(68.2%)、観光立国(64.6%)と並んだことから、自身の経験と参画意欲に一定度の相関性が見られた。自らの経験を活かして地方貢献したいと考えているようだ。

本リリースでは、地方企業として7都府県(※)以外を所在地とする企業としている。

※7都府県:愛知県、大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県、東京都、兵庫県

■アンケート調査概要

①地方企業向け経営課題に関する調査
・調査期間:2021年3月
・調査方法:「クラウドワークス」登録企業へのWEBアンケート調査
・調査対象:アンケート回答企業のうち、7都府県(※)以外を所在地と回答した数(N=45)
※7都府県:愛知県、大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県、東京都、兵庫県

②副業・兼業希望者向け地方企業への参画意欲に関する調査
・調査期間:2021年3月
・調査方法:「クラウドリンクス」登録者に対するWEBアンケート調査(N=209)

①、②ともに、回答結果は小数点第2位を四捨五入し、記載している。

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