株式会社レボ(本社所在地:東京都港区、代表取締役:松永 慎也)は、従業員数10人~300人の中小企業の経営者・人事担当者を対象に、「コロナ禍による就職・転職ニーズの変化」に関する調査を実施しました。
ここ数年は“売り手市場”と言われていた就職・転職市場ですが、昨年からの新型コロナウイルス感染拡大を受け、現在は“買い手市場”と言われています。
現在就職活動や転職活動の真っ最中という方の中にも、求人市場の変貌ぶりに大変な思いをしている方は多いと思います。
コロナ禍はこの先もしばらく続くでしょうし、収束してafterコロナ時代の幕が開いた後も、AIが人間に変わって仕事をするようになるなど、淘汰される業種もあると言われています。
また、今回のコロナショックによって業績が著しく低下した企業もあり、特に中小企業では、今が正念場というところも多いと思います。
では、実際中小企業の就職・転職ニーズはコロナ禍によってどのように変化しているのでしょうか。
そこで今回、中小企業診断士合格講座『診断士ゼミナール』(https://www.rebo-success.co.jp/index.html)を運営する株式会社レボは、従業員数10人~300人の中小企業の経営者・人事担当者を対象に、「コロナ禍による就職・転職ニーズの変化」に関する調査を実施しました。
コロナ禍以前の求人状況
はじめに、コロナ禍以前の求人状況に関して伺っていきたいと思います。
「新型コロナウイルス感染拡大(2020年2月)以前の求人状況を教えてください」と質問したところ、
『中途採用に注力していた(32.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『新卒採用・中途採用ともに注力していた(30.0%)』『新卒採用に注力していた(24.2%)』と続きました。
合計すると、8割以上の企業が何らかの形で採用に注力していたことが明らかになりました。
『採用人数を減らしていた(7.1%)』という回答が1割にも達していない点からも、当時の就職・転職市場が「売り手市場」であったことを裏付ける結果と言えるでしょう。
注力する対象が、中途と新卒にバランスよく分布しているのも印象的です。
調査では、コロナ禍以前の採用における新卒・中途の比率についても伺いました。
「新型コロナウイルス感染拡大(2020年2月)以前の新卒採用・中途採用の比率を教えてください」と質問したところ、
『新卒5:中途5(17.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『新卒8:中途2(15.4%)』『新卒7:中途3(13.0%)』『新卒0:中途10(10.6%)』『新卒9:中途1(9.8%)』と続きました。
最多となった回答が示す通り、やはり新卒・中途の採用がバランスよく並ぶ結果となっています。
コロナ禍以降の求人状況
採用をめぐるこうした動きは、コロナ禍以降にはどう変化したのでしょうか。
ここからは、コロナ禍以降の求人状況について伺っていきたいと思います。
「新型コロナウイルス感染拡大(2020年2月)以降の求人状況を教えてください」と質問したところ、
『新卒採用・中途採用ともに注力している(33.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『中途採用に注力している(30.0%)』『新卒採用に注力している(18.5%)』と続きました。
一見すると、コロナ禍以前の回答と同様に新卒・中途双方ともにバランスよく注力しているように見える結果ではあります。
しかし、新卒採用に注力する企業が減っている点は見逃せないポイントと言えるでしょう。
コロナ禍の企業は、中途採用にマインドがシフトしている様子が読み取れます。
採用における新卒・中途の比率について、コロナ禍以後の状況もお聞きしました。
「新型コロナウイルス感染拡大(2020年2月)以降の新卒採用・中途採用の比率を教えてください」と質問したところ、
『新卒5:中途5(17.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『新卒7:中途3(13.4%)』『新卒8:中途2(13.1%)』『新卒0:中途10(11.4%)』『新卒10:中途0(8.5%)』と続きました。
こちらもやはり、一見ではコロナ禍以前の回答と似たような結果です。
しかし両方を比較すると、新卒を採用する回答の数字が微減し、中途を採用する回答が微増してることがわかります。
中小企業が中途採用で重視しているポイント
ここまでの調査で、コロナ禍以降、中小企業は中途採用に関心を持っていることが明らかになったと思います。
では、中小企業は実際どんなことを考えて、中途採用に取り組んでいるのでしょうか。
ここからは、中途採用で重視する点を伺っていきたいと思います。
「中途採用で重視しているポイントを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、
『同業種の経験者(51.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『同業界の経験者(46.9%)』『資格保有者(36.8%)』と続きました。
『同業種の経験者』『同業界の経験者』は、ともに即戦力としての活躍が期待できる属性であり、当然の結果とも言えます。
しかし、それらに次ぐ形で『資格保有者』が重視されている点も、見逃すべきではないでしょう。
このことから、『資格』は、即戦力に近いレベルの評価を受けていると言えそうです。
中途採用で重視しているポイントについては、他にも様々な回答が集まりました。
■うちの会社では、こんなポイントを重視して中途採用に取り組んでます!
・即戦力になるような人材(40代/男性/大阪府)
・自社にない技術力を持っていること(50代/男性/東京都)
・PCスキル(50代/男性/東京都)
・資格所有の経験者(50代/男性/東京都)
即戦力としての活躍を期待する一方で、現在の社内にはない技術・能力を期待する方も多いようです。
今欲しいのは即戦力となる“経験者(有資格)”!!
それでは、即戦力としての能力や新たな技術が期待できる中途採用人材を、企業はどれくらい切迫して求めているのでしょうか。
調査では、将来の戦力になり得る人材と即戦力になり得る人材の比較に関する質問も行いました。
「“無資格・未経験者(将来の戦力)”と“有資格・経験者(即戦力)”のどちらの人材を求めていますか?」と質問したところ、6割以上の方が『有資格・経験者(即戦力)(61.5%)』と回答しました。
『無資格・未経験者(将来の戦力)(38.5%)』という回答は、4割以下に留まっています。
将来の戦力となる人材の確保は、企業にとってもちろん重要な取り組みです。
しかしコロナ禍の現状では、即戦力に期待する企業の方が多いようです。
有資格・経験者を求める方には、より具体的な理由も伺いました。
■“有資格・経験者(即戦力)”が良いのはこういうところ!
・研修費等の節約です(30代/男性/埼玉県)
・社内で育成する余裕がないので(30代/女性/神奈川県)
・直ぐに収益に繋がるから(30代/男性/東京都)
・やはり資格保持者の方が会社としては楽(40代/男性/大阪府)
・離職率が高いから即戦力が必要だから(50代/男性/福岡県)
育成コストの捻出が、多くの企業で困難になっている現状が見えてくる結果と言えるでしょう。
“中小企業診断士”の資格保有者は中小企業の“大きな財産”
ここまでの結果で、中小企業の多くが中途採用に意欲を持ち、中でも資格保有者により高い関心を持っていることが明らかになったと思います。
では、どんな資格を持つ人材を中小企業は採用したいと考えているのでしょうか。
調査では、“中小企業診断士”に関する質問も行いました。
「“中小企業診断士”の資格保有者を採用したいですか?」と質問したところ、6割以上の方が『はい(64.3%)』と回答しました。
『いいえ(35.7%)』という回答と比べると、倍近い差をつけています。
多くの企業が、“中小企業診断士”の資格を持つ中途採用を、積極的に考えていると言えそうです。
“中小企業診断士”の資格保有者を採用したいと回答した方には、その理由も伺いました。
■だから我が社は、“中小企業診断士”が欲しい!
・即戦力になる(30代/男性/岐阜県)
・幹部候補に考えられるから(30代/女性/神奈川県)
・経営センスがありそう(40代/男性/東京都)
・資格はあった方がよいから(40代/女性/埼玉県)
・専門家の知識を必要としている(50代/男性/兵庫県)
・会社の展望を見据えて(50代/男性/東京都)
即戦力としての活躍を期待する一方で、「幹部候補」「今後の展望」といった「将来の戦力」としての活躍を期待する回答が並ぶのも、印象的です。
“中小企業診断士”には、非常に強い期待と興味が集まっていると言えそうです。
【まとめ】“中小企業診断士”の資格保有者を求めている中小企業は多い!ということは…?
今回の調査で、コロナ禍を経た多くの中小企業が、即戦力としての中途採用に大きな期待・関心を持っていることがわかったと思います。
また、資格を保有する人材には特に期待が集まっており、中でも“中小企業診断士”を求めている企業が多いことも明らかになりました。
afterコロナの世の中がどうなるのかは、現状では誰にとっても未知数です。
しかし、コロナ禍の最中にあっても強いアピール力を持つ“中小企業診断士”は、どんな状況でも貴方の力強い味方になってくれる資格と言えるのではないでしょうか。
転職を考えているのであれば、“中小企業診断士”の資格取得を考えてみるのも、成功への近道と言えるかもしれませんね。