日本ユニシスが山陰インバウンド機構と連携し「山陰・観光ビジネスプラットフォーム」を構築
2018/05/11 (金) - 07:00

日本ユニシスは、一般社団法人山陰インバウンド機構と連携し、島根県・鳥取県において、観光産業を通じて地域経済の活性化の促進に取り組むことを発表した。
昨年度、同地域で展開した「IoT活用おもてなし実証事業」を通じて得られた実績をベースに、今年度は地域の事業者を支える「山陰・観光ビジネスプラットフォーム」を構築していく。


<昨年度の取り組み>
日本ユニシスは、経済産業省委託の「IoT活用おもてなし実証事業」を通じて、訪日外国人専用デジタル周遊パス「Visit san’in Tourist Pass」(注)を提供し、訪日外国人の行動履歴や嗜好履歴等のビッグデータを収集し、地域のプロモーション活動に活用できるか検証していた。

従来、各観光施設では訪日外国人の国籍は受付係の印象で判断していたが、本事業により、データから国籍が把握できることで海外プロモーションとの効果測定につながることや、訪日外国人が券売機を利用した入場券の購入や日本円の支払いの煩わしさから解放され、ストレスなく観光を楽しむことができるようになった。利用者アンケートでは86%の利用者が「役に立った」との回答をしている。
 

<今年度の取り組み>
・地域電子マネーによるキャッシュレスサービスを提供する。

訪日外国人のスマートフォンに日本円をチャージし、地域事業者側はタブレットなどで決済が可能となり、店舗オペレーションの簡素化、地域消費の活性化を図る。訪日外国人は、旅行中に手持ちの日本円が少なくなることや、両替機や海外対応ATMが現在地からどの程度離れているかわからないことで不安になり、買い物や飲食が控えめになる傾向がある。電子マネーであれば手持ち残高が明確になり、また店舗での支払いもスムーズになることで消費の促進が期待されている。

・施設やタクシー向けに多言語での事前予約を実現。

・AIコンシュルジュサービスを推進。
訪日外国人の居住国との時差から生じる電話・Eメールでの誘客機会ロスの解消を図るため、インターネットを使ったAIコンシュルジュサービスなどの検討を推進。

・山陰インバウンド機構の正会員となり、山陰地域の経済活性化を推進
日本ユニシスは山陰地域の経済活性化の一助となるべく、技術的、人的支援を実施し、IoT技術の活用を通じて旅前から旅中に至る訪日外国人の周遊性・消費機会の創出を支援し、山陰地区の観光ビジネスの活性化に貢献していく。


日本ユニシスは今後もサービス利用者と地域の双方にメリットのあるサービス創造を通じ、地域創生に寄与する取り組みを進めていくという。
 

注:Visit san’in Tourist Pass
https://www.sanin-tourism.com/tourist_pass

日本ユニシス株式会社と株式会社JTBと山陰インバウンド機構がコンソーシアムを組み、経済産業省支援事業を活用して周遊促進の実証実験を行っている外国人観光客向けのツーリストパス。訪日外国人観光客を対象とした島根県、鳥取県内の特定施設が無料で入場可能となり、割引・特典が受けられる周遊パスポートのこと。


参考:
山陰・観光ビジネスプラットフォーム(実証事業)
山陰インバウンド機構公式サイト

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