新潟から家族でIターン。閉校になった小学校を活用した宿泊施設に勤務
NPO法人くまの木 里の暮らし 香野哲大さん
GLOCAL MISSION Times 編集部
2023/12/08 (金) - 09:00

新潟県から縁もゆかりもない塩谷町に家族でIターン移住をした香野哲大さんは、「NPO法人くまの木 里の暮らし」で、宿泊施設の管理人の仕事をしています。移住に至った経緯や塩谷町での暮らし、その魅力についてお話を伺いました。


まず、自己紹介をお願いします。

生まれ育ちは仙台で、大学からは新潟県へ移りました。就職後もずっと新潟だったのですが、上の子が小学校5年生のときに塩谷町に移住して、12年目になります。現在は「NPO法人くまの木 里の暮らし」の職員として働いています。

「くまの木 里の暮らし」は閉校になった小学校を活用した「星ふる学校 くまの木」という宿泊施設を運営している団体で、県外からの団体客や修学旅行の生徒を多く受け入れています。修学旅行や学生の実習などでは、しおやグリーンツーリズム推進協議会と連携して農村体験の提供もします。田舎ならではのプログラムを楽しまれるお客様が多く、一般のお客様の場合は、星を見るプログラムやうどん打ちなどの体験プログラムが人気です。家族単位などの少人数のグループの場合は、私がガイドする尚仁沢湧水ハイキングなどの利用者も多いですね。

9907_2.jpeg (455 KB)


この辺りは、星がきれいに見えますか?

夏は夕立の多い地域なので、21時くらいまでは雲がある日が多いのですが、22時くらいになると、急によく見えることがあります。

冬は晴れの日が多く星がよく見えるのですが、すごく寒い。マイナス5度になるのは普通ですから、しっかり装備をしないと30分ももたないかもしれません。高校の天文部さんが合宿で利用されるのですが、皆さんしっかりした防寒着を着ています。南極体験隊と同じ装備でいらっしゃる個人の方もいますよ。


塩谷町を選んだ理由について教えてください。

塩谷町とは縁もゆかりもありませんでした。「くまの木 里の暮らし」の求人を見つけて、応募したのがきっかけです。それまでは、公園の図面を描く仕事をしていたのですが、違う仕事をしてみたいと思っていたタイミングで求人を見つけたのです。経験したことがない田舎に暮らし、今までと全く異なる仕事をやってみたいと思いました。「夫婦での求人だから、ちょっと応募してみない?」と軽い調子で、妻を騙して(笑)エントリーし採用されました。


移住して、驚いたことはありますか?

年末の引っ越しで荷物の搬入に忙しく、食事の準備ができる状態ではなかったので、みんなでご飯を食べに行くことになったんです。家の電気を消したら、真っ暗!何も見えなくなり、驚きました。

それから、塩谷弁。学校でも子どもたちの名前や「お母さん」と呼ぶときのイントネーションが違うんです。


移住して生活リズムはどのように変わりましたか?

田舎はのんびりしていると思われがちですが、例えば、田んぼや畑をやっていると、植物相手なので天候に左右されますし、急に今日やらなければいけないなんてことがあり、都会とは違う忙しさです。

宿泊業をしながら畑をやっているので「これからお客さんが続くから収穫前に草刈りするなら今日しかタイミングない!」とか「明日から雨だからお客さんいても今日やらなかったら駄目だ」など、人だけじゃなくそういった植物や自然に合わせないといけないことが多いですね。

「星ふる学校 くまの木」は年間の宿泊客の約半分が夏に集中する宿泊施設なので、土日や夏休みなどの世間が休みの期間は忙しいです。平日が休みでも子どももいますから、旅行など遠くに出かけられる機会が少ないのですが、そのかわり様々な自然が身近にある日常を子どもと一緒に楽しんでいます。


食べ物はいかがでしょうか?

米どころの仙台出身ですが、塩谷町に引っ越してきて、お米がすごく美味しいことにびっくりしました。尚仁沢湧水が流れ込む川から水道水を取水していて良質なので、お米が美味しく炊けるのだと思います。

ここは、夏暑くて、夕立が降るので夏野菜がすごく美味しい。豆もちという、落花生と青のりの入ったおもちがあるのですが、おすすめです。年末に引っ越してきて、お正月料理も何もないときに、お隣さんからいただき、大好きになりました。

町内の農家の方はお米や野菜などの農作物だけでなく、おもちやうどんなども普通に家で作られるので、お米や野菜、郷土料理などもいただくことがあります。そんな御裾分け(おすそわけ)やお返しなどで交流があり、星ふる学校「くまの木」が学校だった時のことや塩谷町の歴史について教えていただくこともあります。


香野さんにとって、塩谷町での幸せのカケラは?

これまでに住んできた地域は住宅地でした。田や畑・山・川が身近にあること、田畑で仕事ができ、山川に行けることが非日常であり、私にとって宝物だと感じています。

9907_3.jpeg (263 KB)


移住を考えている方々にメッセージをお願いします。

塩谷町での生活は非日常が溢れています!それでいながら山奥ではなく、地理的にも都会と気軽に行き来しやすいメリットがあります。都会から離れた生活を試してみたいという方にはとてもいいところだと思います。


▼香野哲大さんのインタビュー動画はこちら
https://youtu.be/KVfuDuWltrM?si=e147ybSWpWWo2i_c

▼【栃木県塩谷町公式移住PR動画】塩谷ぴーすはこちら
https://youtu.be/bMcf8zR8XGk?si=fS8u_Hvsa1H3aBzz

▼【塩谷町移住定住支援サイト】塩谷ぴーすはこちら
https://shioya-peace.jp/

Glocal Mission Jobsこの記事に関連する地方求人

同じカテゴリーの記事

同じエリアの記事

気になるエリアの記事を検索