東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR 東日本)、東京急行電鉄株式会社(以下、東急電鉄)は、東日本地区の地方観光拠点において、国内外観光客が駅や空港からの2次交通(バス、タクシー、AI型オンデマンド交通、シェアカー等)をスマートフォンなどで検索・予約・決済し、目的地までシームレスに移動できる「2次交通統合型サービス(以下、観光型MaaS)」を提供するとともに、国や自治体と連携しながら、新しい交通手段の開発等に取り組むことで、旅行者の利便性向上と地方活性化に貢献していくため、実証実験を開始することを発表した。実証実験は、2019年から伊豆エリアを対象に行う。
本実証実験の運営事務局は株式会社ジェイアール東日本企画が担当し、さらに、楽天株式会社(以下、楽天)は、楽天が掲げる「イノベーションを通じて、人と社会をエンパワーメントする」というミッションのもと、多様な顧客接点や観光事業、キャッシュレス社会に向けた決済システム等の知見を活用して、両社と協働する。
【実証実験について】
(1) 時期と場所2019年春。「静岡デスティネーションキャンペーン」開催時に伊豆エリアで実施。
(2) 実施内容伊豆エリアの2次交通が検索・予約・決済できる機能と、宿泊施設、観光地等を連携させることで、国内外観光客が域内に点在する観光拠点をシームレスに移動できる仕組みを構築し、その効果を検証する。JR東日本が実証実験を開始した「Ringo Pass」などの活用も検討していく。
(3) 意義日本初の観光型MaaS実験。ITS国際会議で事例紹介されるなど世界的にも希少な実例。
(4) 今後伊豆エリアだけでなく、北海道や東北など他観光拠点での展開も視野に入れる。
※実証実験における両者の位置づけ
JR東日本が発表したグループ経営ビジョン「変革2027」に掲げた「モビリティ・リンケージ・プラットフォーム」を踏まえた取り組み。東急電鉄が発表した中期3か年経営計画に掲げた「戦略的アライアンスによる事業拡大-新たなビジネス分野、ビジネスモデルの探索」に基づく取り組み。