熊本県は地域コアリーダープログラムの一環として、福祉先進国のドイツ、フィンランド、ニュージーランドから、各国の高齢者問題への取組みについて、プログラム参加者から発表を行う地方セミナーを開催する。
多様な個人が能力を発揮しつつ自立して共に社会に参加し支え合う「共生社会」を、地域において築いていくためには、住民や非営利団体、行政機関等による取組みの充実が必要不可欠となっている。
こうした認識のもと、地域コアリーダープログラムは、高齢者関連、障がい者関連及び青少年関連の課題解決に向けた取組に携わる日本青年を、先進事例のある外国に派遣し、組織で活動する青年リーダーとの交流を通じて、各分野の課題対応の方策とともに、組織の運営、関係機関等との連携及び人的ネットワーク形成に当たって必要となる実務的な能力の向上を図ることを目的として実施している。
平成30年度事業では、高齢者関連についてドイツ連邦共和国、障害者関連についてフィンランド共和国、青少年関連についてニュージーランドを交流対象国とし、日本青年等を派遣するとともに、各国から青年を日本に招く取り組みを進めている。
今年度は、高齢者関連分野の課題に関わる各国の外国青年が平成31年2月19日(火曜日)から24日(日曜日)までの期間、地方プログラムとして熊本県を訪問する。
【セミナー概要】
日時:平成31年2月22日(金曜日)
全体会 10時から12時30分(9時30分から受付)
分科会 13時30分から17時
場所:県庁本館801号室
対象者:高齢者分野の地域課題、国際交流に関心のある行政、医療・福祉機関、自治会などの方
参加費:無料
内容:
[全体会]
フィンランド、ドイツ、ニュージーランドの青年たちが、各国の高齢者問題への取組みについて下記の内容(予定)で発表を行います。
フィンランド:「これからの高齢者像の啓発」
高齢者の社会参画など、社会における多様な価値を新たに検討し、人々の高齢者に対する認識をより良いものにしていくための啓発方法を考える。高齢者が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けるためには、現在の高齢者を取り囲む地域環境に合わせた情報提供を行い、高齢者自身も社会の担い手として当事者意識をもって取り組める環境を整えていく必要がある。今回、個人主義で核家族の先進事例が多く、日本よりも個人の権利を尊重する文化が比較的に社会に根付いた国々の青年と交流することで、変わり行く家族形態や地域環境の中で、高齢者がどのようにして世の中に新たな価値を創出していけるか、参考となる取組のヒントを探る。
ドイツ:「インフォーマルサービスの可能性と価値」
インフォーマルサービス(ボランティアや地域住民など、互助による取組の意)という焦点では、既存の組織体(行政や企業、医療保健福祉など)では提供することが難しい領域におけるサービスの可能性と価値を議論する。また、その具体的な事例を共有し、高齢者世代である当事者をはじめ、高齢者の支援者、高齢者を支える地域社会がインフォーマルな枠組で活動し、地域の多様な生活に柔軟に対応できる互助のあり方について考える。
ニュージーランド:「より良い連携の在り方」
高齢者が自分らしい暮らしを継続するには、医療・介護・福祉のみならず、専門の垣根を超えた連携が必要になってくる。高齢者を取り巻く、家族、行政、住み慣れた地域などに関するすべての人々の役割について認識し、連携の在り方について考えたい。住み慣れた地域で暮らしを続けるためには、どのような連携が求められ展開されるべきか、検討する。
日本:「ともに成長していくことができる地域づくり」てとてとココロ在宅支援研究会
てとてとココロは業種を超え、「どうやったらできる」をひたすら考え、笑顔でいきいきとつながりながら、ともに成長していくことができる地域づくりを実践している。本セミナーでは、てとてとココロの活動、自宅支援、他職種連携などを紹介し、私たちが住み慣れた地域において高齢者および支援者がどのような連携があり、実践ができるかを検討する。 ※てとてとココロ:主に熊本市北東部・菊陽町・合志市など地域で活動展開している研究会。
[分科会]
三つのグループに分かれて、上記の各国テーマに沿ったディスカッションを行います。
申し込み方法:
平成31年2月15日(金曜日)17時までにチラシに必要事項を記入し、チラシ記載の申込先までFAXまたはe‐mailにてお知らせください。
▼詳細チラシはこちら(PDF:730KB)▼
http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=26123&sub_id=2&flid=174702