株式会社AlbaLink(本社:東京都江東区、代表取締役:河田 憲二)は、全国の男女500人を対象に「田舎暮らしに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキングにしました。
詳細は「高く売る不動産」にて公開。( https://wakeari-hikaku.com/48725/ )
あなたは田舎暮らしに興味がありますか。リモートワークの増加などをきっかけに、地方移住に興味をもち始めた方もいるのではないでしょうか。
今回、株式会社AlbaLink( https://albalink.co.jp/ )が運営する高く売る不動産( https://wakeari-hikaku.com/ )は、全国の男女500人を対象に「田舎暮らし」についてアンケート調査を実施しました。
調査概要
調査対象:全国の男女
調査期間:2023年11月16日~24日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性319人/男性181人)
回答者の年代:10代 1.2%/20代 17.8%/30代 33.4%/40代 28.6%/50代 14.2%/60代以上 4.8%
調査結果サマリー
・田舎で暮らしたい理由1位は「自然が豊か」
・田舎暮らしで不安なことは「人間関係に馴染めるか」
・田舎で暮らすための条件は「商業施設が近い」
田舎で暮らしたい理由1位は「自然が豊か」
全国の男女500人に「田舎で暮らしたい理由」を聞いたところ、1位は「自然が豊か(198人)」でした。2位には「人が少なくて静か(166人)」、3位には「のんびり暮らせる(133人)」がランクイン。
都会のせかせかした生活に疲れ、穏やかな田舎暮らしを希望している人が多いことが伺えます。
<1位 自然が豊か>
- 自然が好きなので、自然に囲まれた場所で過ごしたいです。都会とは違って常に「癒し」の中にいられる感覚が好きです(20代 女性)
- 自然が多く、空気もきれいだからです(30代 女性)
- 五感で四季を感じられる暮らしがしたい(50代 男性)
自然に囲まれた生活を求めて、「田舎に住みたい」と考えている人が多いとわかります。季節の変化を身近に感じられる生活は、田舎ならではのメリットです。
トレッキングや釣りなど、自然の中で楽しむアクティビティが好きな人にとっても魅力的な環境ですね。
<2位 人が少なくて静か>
- 満員電車での通勤によるストレスや、外出時の人混みを避けたいから(20代 女性)
- 人の少ない静かな場所で過ごしたいから(30代 女性)
- 今は東京23区内に住んでいるのですが、騒がしく人も多くて落ち着いて暮らせません。そのため人口が少なく静かな田舎で落ち着いて生活したいと思っています(40代 男性)
住宅が密集していない場所なら、騒音などのトラブルが起こりにくいと考えられます。近所に深夜営業しているお店や大きな道路がなければ、車・バイクの音も気になりにくいでしょう。
また地方だと人口が少なく、車通勤の人も多いことから、通勤時間帯の電車は比較的空いています。人の多い都会に辟易している方にとって、人混みの少ない田舎は羨ましく思えますよね。
<3位 のんびり暮らせる>
- のんびりとした環境で、焦らずに仕事をしたいから(10代 男性)
- 時間を気にしすぎずのんびり生活できそうだから(20代 女性)
- のんびりと、時間に左右されず生きていけるイメージがあるため(40代 女性)
都会に比べて田舎はせかせかしていないイメージがある人も多いのでしょう。せわしない都会に疲れ、のんびりした田舎に住みたいと考える人も多そうです。
ただのんびりしている地域には、刺激的な娯楽が少なくて退屈という面もあります。また、近所付き合いや自治会活動などが忙しく、思ったよりのんびりできないこともあります。のんびりできるかどうかは、田舎での過ごし方次第です。
<4位 自給自足生活・家庭菜園をしたい>
- 家庭菜園にハマっていて、「いつかは自然に囲まれた場所で、小さめの畑を作って自給自足の生活をしたい」と憧れています(30代 女性)
- 農業に興味があり、自分で作った野菜を料理して食べたい(40代 男性)
- 自給自足の生活をしてみたい(60代以上 男性)
田舎だと、都会よりも安く広い家を借りたり買ったりできます。畑や家庭菜園をやりたい人にとっては、嬉しいですよね。
SNSなどで「移住して農業をしている」「自給自足に近い生活をしている」といったインフルエンサーを見て、憧れを抱いた人もいるのではないでしょうか。
<5位 子育てに向いている>
- 子どもには自然が多いところで育ってほしいので(20代 女性)
- 子どもを自然の中ですくすくと育てたい(30代 女性)
- 自然豊かな場所は、子育てや育児にとても適していると思います(30代 男性)
「子どもを自然の中で育てたい」と考えている人も多いとわかります。自然が身近にあると、子どもが身体を動かしたり、虫や植物に興味をもったりする機会も多くなりそうですね。
移住や子育て支援に力を入れている自治体なら、「待機児童が少ない」「子どもの医療費助成が手厚い」などのメリットもあると考えられます。
<6位 生活コストが安い>
- 生活コストを下げたいから(20代 女性)
- 都会より生活費がかからないイメージ。もっと趣味にお金を使いたい(30代 女性)
- 家賃の安さ(50代 男性)
地方は東京などに比べると家賃が安く、食料品なども安い傾向があります。農業が盛んな地域であれば、直売所などで新鮮な野菜が安く手に入ることもあるでしょう。
ただし車が必要な地域では、車の維持費がかかって生活コストが予想より高くなることも。「地方に行けば必ず生活コストが下がる」と考えるのではなく、事前に「本当に生活費の総額が安くなるのか」をシミュレーションしてみることが大切です。
<7位 田舎育ちだからUターンしたい>
- もともと出身が田舎で、落ち着くから(20代 女性)
- 結婚して都会にきたが、田舎の生まれなので田舎が落ち着くし好き(30代 女性)
- 就職するまで田舎で暮らしていたので、いずれは帰って暮らしたい(40代 男性)
田舎から都会に出て都会の生活に馴染む人もいる一方、「都会の暮らしは自分に合わない」と感じている人もいるようです。「若いうちは都会が楽しくていいけど、年をとったら田舎に戻りたい」という人もいるかもしれませんね。
自分が田舎で楽しく育ってきたのなら、「自分の子どもも田舎で育てたい」と考えることもありそうです。
田舎暮らしで不安なことは「人間関係に馴染めるか」
続いて、田舎暮らしをするにあたり不安なことを聞きました。
その結果、圧倒的1位は「人間関係に馴染めるか(228人)」。かなり差が開いた2位は「買い物に困りそう(92人)」、3位「医療機関が少ない(87人)」となっています。田舎の不便さよりも、人間関係に不安を抱えている人が多いようです。
不便さについては「都会よりは不便だろう」と容易に想像できますし、事前に周辺の環境を調べ、「許容できるくらいの不便さ」のエリアを選ぶことも可能でしょう。しかし、人間関係や近所付き合いについては住んでみないとわからないため、不安になる人が多いようです。
<1位 人間関係に馴染めるか>
- 地域での交流が気になります。例えば何らかの委員になったり、集会が頻繁にあったりするのかなどです(20代 女性)
- 近所付き合いが密でストレスがかかりそう(40代 女性)
- よく言われる、田舎の閉鎖的な人間関係。いつまでたっても「よそ者」と思わるのではないか(50代 男性)
田舎の人間関係について「移住者はよそ者扱いされそう」「コミュニケーションが密で疲れそう」といったイメージがあり、心配している人が多数。SNSやブログで「人間関係がこじれ、地域のゴミ捨て場を使わせてもらえなくなった」「悪い噂を流された」などの体験談を見て、不安になる人も多いようです。
また、清掃活動や消防団、お祭りなどの地域イベントが活発なエリアもあります。人に疲れたので田舎に移りたいと考えている人は、助け合いの文化や密なコミュニケーションに戸惑ってしまうかもしれません。
体験移住などで、どんなコミュニケーションや地域活動があるエリアなのかを把握しておき、移住してから驚かないようにしておきたいですね。
<2位 買い物に困りそう>
- 生活用品の買い出しが不便(20代 男性)
- 食材や必要な物資がすぐ入手できるのか(30代 女性)
- 自動車の運転が得意ではないので、自転車やバイクで行ける範囲で生活用品が揃うか心配です(40代 女性)
コンビニやスーパーが近くにないと、不便に感じることもあります。車があれば大丈夫と考える人もいますが、「高齢になって運転できなくなったら買い物が不便になりそうで怖い」というコメントも目立ちました。
近くにスーパーやコンビニがない場合、ネットスーパーや生協の宅配が使えるかを調べておくといいかもしれません。
<3位 医療機関が少ない>
- 医療機関が充実しているか心配です(40代 男性)
- 病院が近くにないこともあるので、突然体の不調に見舞われると大変だと思います(50代 女性)
近所にあるのがクリニックなどの小規模な医療機関だけだと、緊急時や入院が必要になったときが不安と感じる人もいます。病院が遠いと体調不良なのに長時間移動しなくてはいけないですし、家族のお見舞いや送迎も大変です。年齢を重ねると、とくに気になる部分でしょう。
持病がある人は、かかりたい診療科があるかもチェックしておかなくてはいけません。
<4位 仕事が少ない>
- 家族を養える仕事があるのか(20代 男性)
- 最低賃金が低いし、仕事も限られていそうで、収入が減りそう(30代 女性)
- 仕事の選択肢が少ないこと(40代 女性)
「田舎だと仕事を選べなさそう」「都会での仕事に比べて収入が減りそう」といった不安が寄せられています。実際に田舎だと最低賃金は都会より低く、職種も都会よりは選びにくい傾向があります。
「スキルがあって在宅でもバリバリ稼げる人」「資格があって田舎でも転職先に困らない人」「地元の有名企業に転職できた人」などでないと、満足できる仕事に出会えないかもしれません。
<5位 車社会で交通の便が悪い>
- 交通手段がない。歳をとっても運転する必要があるのかと思うと不安です(20代 女性)
- 交通機関が心配です。歳をとってから車がなくなっても移動できる手段があるか不安に思います(40代 女性)
- 移動手段が都会よりも限られる(60代以上 男性)
車がないと移動が不便な土地だと、高齢になったときのことが心配になります。また若くても、車の運転が苦手な人にとっては辛いですね。
運転したくない人や車を所有したくない人は、「田舎の中でも、駅やバス停に近いところに住む」という選択が必要でしょう。
<6位 虫・動物が多い>
- クマやイノシシなどの動物がでること(20代 女性)
- 虫が苦手なので、とくに夏は不安に思います(30代 男性)
- 野生動物がいないかどうかです(40代 女性)
害虫は都会にもいますが、山間部などに暮らしていると、虫だけではなく野生動物に遭遇することもあります。
屋根裏にアライグマやハクビシンなどの動物が住み着いてしまうと、糞尿で家が傷むこともあり、対策が大変です。また家庭菜園や田畑がイノシシに荒らされることもあります。
動物と遭遇したときの対処法を知らないと、恐怖を感じることもあるでしょう。
<7位 災害が多そう>
- 災害時に孤立してしまうケースが多い(20代 男性)
- 台風や自然災害が起こったときの被害が大きいイメージ(30代 女性)
- 災害時のライフライン遮断(40代 男性)
山間部では土砂災害などが起こりやすくなります。雪が多いエリアでは、「雪かき中の事故」や「車の事故・立ち往生」にも注意が必要です。
また「災害が起きたとき、集落への道が通行止めになって孤立するかも」「災害後、ライフラインが復旧するのに時間がかかるのでは?」と心配している人も多くなりました。できるだけリスクを減らすため、移住先を選ぶときにはハザードマップなどを確認しましょう。
田舎で暮らすための条件は「商業施設が近い」
「田舎で暮らすための条件」を聞いたところ、ダントツは「商業施設が近い(310人)」でした。2位「医療機関が近い(113人)」、3位「公共交通機関を利用可能(89人)」が続きます。
商業施設、医療機関、公共交通機関など、便利さを求めている人が多数。田舎の移動手段に不安を抱えている人が多いため、「近所で日常生活を完結できるようにしたい」という気持ちの表れだと思われます。
<1位 商業施設が近い>
- 最低限の商業施設やスーパー・コンビニは近くにあってほしいです(20代 女性)
- 買い物に支障がないくらいのお店はほしいです(30代 女性)
- 自転車で行けるところにコンビニがあることです(60代以上 男性)
具体的には、スーパー、コンビニ、ドラッグストアが近くにあってほしいというコメントが多数。ただ「近い」の感覚は人により違い、「徒歩圏内」「自転車で行ける」「車で30分」「1駅以内」などさまざまです。
老後も田舎に住み、免許返納も考えている場合は、自家用車なしで行ける範囲に日常使いできる商業施設があると安心できます。
<2位 医療機関が近い>
- 車で15分以内に病院があるかどうか(30代 女性)
- 総合病院があること。医師不足ではないこと(40代 女性)
- 医療体制の充実(50代 男性)
「商業施設はネットスーパーや通販で代用できても、医療機関は近くにないと困る」というコメントもありました。「持病がある」「自分や家族が高齢」などの場合は、かかりつけにできるクリニックや、入院可能な病院が近くにあると安心ですね。
歯の健康も大切なので、歯科医院があるかどうかも調べておきたいところです。ペットを飼っている人からは、動物病院が近くにあることが条件に挙げられました。
<3位 公共交通機関を利用可能>
- バスの本数が多いこと(20代 女性)
- 車がなくても生活できるかどうか(40代 男性)
- 最寄り駅またはバス停が徒歩10分~15分圏内にあると、天気に左右されず行動できる(60代以上 女性)
公共交通機関が近くにあれば、車がなくても生活できます。
車がなければ維持費がかからず、生活コストは下げられます。また高齢になってからの移動についても安心できますね。
<4位 人間関係がよい>
- 人間関係がちょうどいいこと。具体的には、挨拶できてたまに物々交換するくらい。お互いの状況を一から十まで詮索はしない距離感がいい(20代 男性)
- 人付き合いをしなくていい(30代 男性)
- 近隣に住んでいる人の人柄がいいこと(50代 女性)
近所や地域でどのような人間関係を望むかは、人によって異なります。できるだけ関わりたくない人もいれば、「困ったときには頼りたいけど、べったりした関係はイヤ」という人もいるでしょう。
一方で「積極的にイベントなどに参加し、地域に馴染みたい」という人もいます。
田舎といっても、エリアにより人間関係はさまざま。例えば「人と一切関わりたくないなら山奥」「移住者が多くて比較的ドライな場所がいいならトカイナカ(都会と田舎の中間)」といった選び方ができます。
<5位 ネット環境が整っている>
- インターネットが問題なく使えること(30代 女性)
- 仕事のため光ケーブルが必要(50代 男性)
山間部や離島だと光回線が使えないことや、スマホの電波が入りにくいこともあります。ネット環境がないとリモートワークができなかったり、娯楽が少なくなったりするため、重視している人も多くなりました。
光回線が使えないエリアの場合は、ホームルーターなどがおすすめです。
<6位 子育て環境がよい>
- 子育て支援が充実している(30代 男性)
- 子どもを預けられる保育所などが充実している(30代 女性)
- 子どもの教育環境。習い事や学校へのアクセス(40代 女性)
子どもの学校や習い事の場所が遠いと、送迎で家族にも負担がかかります。学校までが遠いと、登下校時に事故や事件に巻き込まれないか不安にもなりますね。
移住にあたっては、「子どもの安全が守られ、快適で安心できる環境かどうか」も重要です。
<同率6位 自然を感じられる>
- 近くに畑や田んぼがある(40代 女性)
- 近くに野営できる山や川がある(40代 男性)
- 海が見える場所で風光明媚なところ(60代以上 男性)
とくに「海が近い」「富士山が見えるなど、景色がきれいなところがいい」という人が目立ちました。自然を感じながら暮らすことで、日々リフレッシュでき、嫌なことがあっても癒されそうですね。
<8位 広い家に住める>
- 広い土地と畑があること(20代 男性)
- 家庭菜園がしっかりできるくらいの敷地(30代 女性)
- 焚火やバーベキューをやっても近所迷惑にならない広さの土地(50代 男性)
「田舎に住むなら広い家に住みたい」と考えている人もいます。家が広ければゆったり暮らせますし、庭があれば家庭菜園やバーべキューが楽しめます。
大型犬を飼いたい、といった希望も家が広ければ叶えやすいですね。
まとめ
アンケートの結果、「自然豊かな環境で、静かにのんびり暮らせそう」という理由で田舎暮らしを希望している人が多いとわかりました。
移住にあたっては、人間関係や地域内のお付き合いに不安を抱えている人が多数。一方で「田舎で暮らすための条件」では、「人間関係がいいこと」を挙げた人は少なくなりました。「条件として挙げても、実際に移住するまではチェックのしようがない」と考えている人が多いのかもしれませんね。
移住先の人間関係や住民の様子を知る方法としては、「体験移住」があります。本格的に移住を考え始めたら、移住先候補の自治体などが主催している体験移住に申し込んでみてはいかがでしょうか。
※全ての集計結果データは以下から閲覧可能です。
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