地域ブランドビジネス・6次産業で地域活性化。 観光客にも地域の人にも愛される価値を創造・拡大
GLOCAL MISSION Times 編集部
2017/07/31 (月) - 13:00

観光産業の可能性を飛躍的に伸ばし
地域の魅力、集客アップを図る

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伊豆長岡や修善寺など、伊豆半島の観光地巡りの主要道路である国道136号。その道路沿いに2006年1月26日にオープンした伊豆・村の駅。月約11万人が訪れ、200台以上の駐車場は平日でも混み合い、店内は活気に満ちている。

ここは、観光客よりも地元客が多く、スーパー感覚でも利用されている施設だ。生鮮食品の鮮度、品質、コストパフォーマンスや接客サービスなど、あらゆる面でクオリティーが高い。

店頭に並ぶ新鮮な野菜は地元農家から、海産物は沼津の魚市場から直接仕入れるなど地産地消を追求。ここでしか買えない自社開発した加工品は、人目を引くポップやネーミングで購買意欲をかき立てる工夫を随所に取り入れている。

この伊豆・村の駅を開設したのがTTC。初期投資額約7億円は、開設から10年でほぼ回収し、年間売り上げは約12億円をマークする。

静岡県熱海市を拠点とし、観光土産品の製造卸業からスタートした企業で、新規事業として取り組んだ伊豆・村の駅のヒットを機に、2008年7月には栃木県那須塩原市、2010年4月には北海道北広島市に食のテーマパークをオープン。さらには、新東名高速道路・駿河湾沼津サービスエリアなどSAへの店舗展開を成し遂げ、2012年には、低迷する千葉県南房総市の道の駅にはなまる市場をつくり繁盛店にした。2016年9月には、群馬県に上州・村の駅をオープンした。

新観光商業のビジネスモデルを構築し、新たな市場を次々と創造するTTC。その秘策に迫るべく、伊豆・村の駅に向かった。

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株式会社TTC

農水産物、総菜、漬物、スイーツなど、その地域の特産物を生かした観光土産品の企画開発から販売および品質管理まで実施。観光土産店の開発や運営、通信販売など、新スタイルの観光商業を主体としたトータルプロデュースを得意とする。2006年1月26日オープンの伊豆・村の駅を皮切りに、食のテーマパークの開発・運営にも着手。本社を静岡県熱海市に置き、事業は関東圏を中心に分社化して、観光土産品の企画・開発・卸・販売9社、飲食業1社、観光土産店の直営・テーマパーク運営3社で、TTC GROUPとして展開している。

住所
〒413-0101 静岡県熱海市上多賀686番地
設立
1977年5月23日
従業員数
847名(グループ全体。2016年7月現在)
資本金
8,500万円

1977年05月

東京宝・株式会社を設立

2006年01月

伊豆・村の駅を開設

2007年08月

東京営業所を株式会社アンデルとして分社するのを皮切りに、翌年3月までに鴨川、熱海、群馬、新潟、山梨、諏訪、日光にある各営業所を株式会社として分社

2008年03月

社名を株式会社TTCへ変更。栃木県那須塩原市に株式会社ロコマーケットを設立し、7月に那須ガーデンアウトレット内にロコマーケットを開設

2010年01月

北海道北広島市に株式会社ロコファームビレッジを設立し、4月に三井アウトレットパーク札幌北広島内にロコファームビレッジを開設

2012年04月

静岡県沼津市 新東名高速道路NEOPASA駿河湾沼津上下線内に出店

2012年11月

静岡県三島市に株式会社ツイてるファームを設立

農産物の品質を高めるべく
地元生産者のやりがいを促進

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「○○さんのトマトが入荷しましたー!」。店内のアナウンスに、訪れた人はトマト売り場に足を向け、そこには採れたてのトマトを自ら棚に陳列する生産者の姿がある。

「農家さんが野菜を運んでくれるたびに、店内に響き渡るようにアナウンスします。売り場で農家の方とお客様が交流するきっかけづくりとして効果的です」。そう語るのは伊豆・村の駅の瀬上恭寛村長。立ち上げ当初から中心的に携わり、店舗の急成長をけん引し続ける人物の一人だ。

ここ伊豆・村の駅は、伊豆のおいしさを伝える「食のテーマパーク」として2006年1月に誕生。敷地面積は約3,500坪、駐車場は200台以上を有する食のテーマパークだ。特に農産物が人気で、鮮度と品質の高さに、観光客以上に地元客が足しげく通う。

「農産物は入荷の翌日には店頭から下げます。スーパーや市場は大きさや色が均一なものが並んでいますが、私共は鮮度が最優先。価格や売り方は各農家さんに一任しています。だから、売れるように各農家さんがポップを手づくりしたり、早朝に野菜を届けたり、収穫時期がずれるように栽培して他の農家さんと差別化を図ったり、それぞれに工夫されています」

現在、提携する地元農家は112軒。オープンのタイミングで100軒体制にするべく、1年以上前から1軒1軒農家を訪ねては、地道に交渉を重ねたという。

「縁もゆかりもないわれわれが訪ねても、当初は門前払い状態でした」と苦笑するが、価格を生産者自らが決められる、その点をリスクよりチャンスと捉えた生産者が、一人、また一人と加わっていった。

生産者をネットワーク化し
売上高を10年で2倍にアップ

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提携する地元農家は、一時は180軒を数えたこともあった。しかし、増えれば増えるほど管理が行き届かなくなるのは、伊豆・村の駅も例外ではなかった。

「他の農家さんの野菜の上に、自分の野菜を陳列するといったマナー低下もありました」。状況を改善すべく、提携農家を組織化し、品質向上にもつなげていく。品目別に分科会を組織し、各会で「目揃え会」という生産者同士の情報交換の場を設定。値付けや販売時期など、経営者としての視点を生産者同士で育んでいった。「今は農家さんの数よりも連携を大事にして、1軒あたりの野菜の作付け数を増やすことにシフトしています」

この取り組みが功を奏し、全国の農家の生産者1人当たりの所得は年間約80万円といわれるなか、伊豆・村の駅と提携している生産者は平均440万円。なかには1人で2,000万円以上の売り上げを記録する生産者もいるという。

生産者は農協や直売所、スーパーなどに分散して農産物を卸し、安定収益を確保するのが一般的だが、伊豆・村の駅と提携している生産者は作付けした農作物を全量、伊豆・村の駅へ卸す人が多い。そうした流れが自然と形成され、伊豆・村の駅では農産物だけでも10年で売り上げが2億4,000万円から4億7,000万円と約2倍にアップしたというから驚きだ。

2014年に伊豆縦貫自動車道が開通したときですら、伊豆・村の駅がある国道136号の交通量は減少したものの、地元に愛されるお店づくりにしていったので、影響はさほど受けず、さらに地域に密着した村の駅になっていった。

名物も話題もないならつくる。
地産地消にも自らチャレンジ

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農産物に次いで人気なのは海産物。そのコーナーには自社開発した「あおさなのさ」(国産あおさのり100%、合成保存料一切なしののりつくだ煮)が、ユニークなネーミングで人目を引き、店頭をにぎわす。

また、伊豆・村の駅別館の卵専門店「TAMAGOYA」では、箱根山麓のミネラル豊富な土地に放し飼いで育った鶏の卵「日の出たまご」を販売。店にはその卵を使ったスイーツ系の土産品がずらりと並び、併設のレストランではパンケーキや、伊豆の天城軍鶏(しゃも)を使った親子丼など卵料理が人気だ。

伊豆半島はもともと卵が特産品だったわけではないが、日の出たまごは、餌や育て方など徹底したトレーサビリティーで、三島ブランドとして成長した。TTCは、日の出たまごを使用した数々のブランド商品を開発している。

さらに、特産品のシイタケを使った商品も好調だ。2016年1月にはシイタケをふんだんに使った「THIS 伊豆 しいたけバーガー」を発売。半年で1万7,000個、月3,000個ペースで売り、早くも伊豆の新名物としての呼び声が高い。今後も地産地消を軸に「ここでしか買えない」というブランド力の高い商品を増やしていくことで、6次産業への進出に勢いづく。

伊豆・村の駅で開催するイベントは年間400回を数え、夏の夜祭りは、駐車場スペースが会場と化し、和太鼓や地元高校の吹奏楽部の演奏が披露される。ビアガーデンの出店では生産者が売り子として活躍し、利用客との交流が日々の生産意欲に弾みをつけている。

施策はこれだけではない。2012年11月に農業法人を設立し、自ら農業にも取り組んでいる。「伊豆・村の駅の裏手に1万坪の農地を借りて、野菜をつくっています。その野菜の収穫体験イベントも好評で、農地をもっと広げて一日中大人も子どもも楽しめるエリアにしたいと考えています。農園型レストラン、宿泊施設などいろいろ併設して、伊豆・村の駅にはついでに立ち寄るぐらいの魅力をつくり出す計画です」

話題も夢もどこまでも広がる。単に物を買う場所としてだけではない魅力が、多くの人を引きつけて地域が活気づいている。

革新的なビジネスモデルの安定運営は
地道な社内環境の整備から

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河越康行代表取締役が、TTCの前身である東京宝・株式会社の専務取締役になったのは31歳のころ。前職では、神奈川県相模原にある大手ディスカウントストアで自分の夢の実現を目指し働いていた。「物販の修業時代。当時の睡眠時間は3~4時間でした」と当時を振り返る。

担当していた日曜大工用品売り場の売り上げを飛躍的に伸ばし、これからは住宅の増改築の需要が伸びると読むと、増改築専門センターの設立を社長に進言。10億円の売り上げをたたき出し、その後も2,500坪の新店のプロジェクトリーダー、そして新店店長となり、売り上げを150億円にするなど、当時から才覚ある人物として頭角を現していた。

一方、鳥取県に本社を構える観光土産菓子メーカー、宝製菓株式会社の熱海支店として、河越氏の父親がスタートした東京宝・株式会社。1977年には宝製菓株式会社から独立。熱海から栃木、群馬にまで商圏を広げていたが、父の意を継いで河越氏が入社したころは隆盛期を過ぎ、観光土産品業界全体も時代の潮流から遅れを取っている印象を受けたという。新婚旅行といえば熱海というブームも陰りを見せ、観光地全体に元気がない。そんな状況下で社風改善のために河越氏が最初に取り組んだのは、社内の環境整備だった。

「当たり前」のレベルを
上げることが成長の鍵

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河越氏が率先して始めたのは朝のトイレ掃除。環境が心に影響を与えると捉え、朝7時前には出社し、トイレを徹底的に磨き上げる。これは入社してから26年間、欠かすことなく続けている。当初は賛同する者はなかったが、毎日続けている姿を見て、賛同者が一人一人と増え、最後には全員で掃除するようになり、風通しの良い社風になっていった。

元気なあいさつをする。『はい』と返事をする。靴をそろえる等、当たり前のことを徹底してやることにより、さらに明るく元気な社風となり、お客様のことを第一に考え、行動できるようになっていった。

当たり前のレベルの底上げ。河越氏が目指した社内環境になるまでには10~15年はかかったという。そんな河越氏の覚悟と忍耐が実を結び、独自の掃除や朝礼も定着。また、お互いが助け合い、励まし合い、援助し合う、大家族主義経営、「ありがとう」が飛び交う、ありがとう経営が実践されるようになっていった。

「人の成長なくして企業の成長はありません。私は人材ではなく人財と捉えています。人間には無限の可能性があるんです」。経営理念の浸透も徹底している。TTCの経営理念である「お客様感動創造主義に徹し、常に経営品質の向上を目指し、物心両面において、より健康でより幸せな人生を追求し社会の発展に貢献する」、この理念にブレないよう、経営方針や行動指針などをまとめたポケットサイズの手帳や冊子を社員さん、パートナーさんなどの全従業員にも配布。朝礼時に唱和し、お互いに語録を読んで語り合い、理念の浸透を図っていった。

常にイノベーションの波を起こし
地域を、日本を元気にする

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さらに河越氏自らが指導する社内大学制度を確立して、実戦的なビジネススキルを学ぶ場を設け、理念を具現化するノウハウを身につけることで、トップダウンからボトムアップの発想が浸透し、社内に活気があふれてきた。

その勢いを感じた河越氏は、事業拡大に乗り出す。創業からの観光土産菓子の企画、開発、卸しだけではなく、観光土産店の直営にも進出していく。ホテル旅館のテナント店から始まり、熱海から、関東中心に直営売店を増やしていった。

結果は確実についてきた。綿密なマーケティングを重ね、準備に1年以上かけてオープンした伊豆・村の駅は観光・地産地消型の食のテーマパークとして好評を博す。
また、新東名高速道路・駿河湾沼津サービスエリアの売店の一部も村の駅が運営しており、2014年に開催された「SA・PA接客コンテスト」でTTCの社員がグランプリを受賞した。

6次産業への進出、農業だけでなく、株式会社 伊豆・井田塩研究所を設立し、伊豆で昔ながらの製法による塩づくりにチャレンジ、ブランド化を推進している。さらに宿泊やレストランを整備し、自然環境を大切にした里山構想へと再生する一大構想もビジョンに掲げている。また、地域活性化と観光と農業というキーワードのもとに、株式会社 地域観光総合研究所を設立し、地域観光の活性化のために、コンサルティングも始めている。

「人生お一人様1回限り。お客様が感動するドラマチックな体験を提案し続けて、地域、そして日本を元気にするために全力を尽くすまでです」と河越氏。TTCの勢いは止まらない。

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株式会社TTC 代表取締役

河越 康行

静岡県熱海市出身。大学卒業後に大手ディスカウントストアの小売業全般に従事。新規事業を打ち出し、売り上げ向上に尽力する。31歳のとき父の創業した東京宝・株式会社に専務取締役として入社。社内環境整備、人財育成に力を入れ、多角的なイノベーションで時代の変化とともに新ビジネスモデルを構築。伊豆・村の駅をはじめ、従来の型にはまらない店舗展開、商品開発、サービスで観光商業界に新風を巻き起こす。「日本全国の地域を活性化し、日本を元気にする」というビジョンを掲げ、地域創生に尽力する。

男子一生の仕事。そう決意して転職

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年々増え続ける「道の駅」。全国1,093件を数えるなかで、経営が思わしくない道の駅も少なくない。しかし、「わが社の活躍の場はたくさんある」と河越氏。実際、道の駅の再建にあたり、TTCが取り組むケースも増えつつある。

6次産業の多角経営が勢いに乗る今、新卒だけではなく即戦力となる経験者の採用にも本腰を入れ始めた。2015年11月に入社した門宏吉氏もその一人。門氏は17年間の経営企画のキャリアをフルに発揮できる職場として、TTCを選んだ。

「東京にある食とエンターテインメント関連企業で働いていました。学校給食や社員食堂の運営、コミュニティーバスや図書館、観光施設の運営など多種多様な業態。そこの経営企画本部で、主にマーケティングやメニュー開発に関わっていました」

前職の在籍期間は17年。東京に家族を残しての単身赴任を覚悟のうえで、TTCへの転職に踏み切った。一緒に暮らせない寂しさはあるものの、家族の笑顔が転職の動機だったとほほ笑む。

「転職先としてTTCを考えていたころのことです。伊豆・村の駅に家族3人で行きました。そのときに買った野菜に、妻も娘も『こんなおいしい野菜、食べたことがない』と素材本来の甘さ、みずみずしさに感動しながら笑顔で食べていたんです。その姿を見て、今までできなかったことができるようになるかもしれない。そう強く思いました」

前職でも真剣に取り組んだけれどかなわなかった夢。それは日本中の食卓を笑顔にすること。伊豆・村の駅を訪れる人の表情や家族の反応を目の当たりにして、門氏は「男子一生の仕事」と感じた。

活気ある職場で自らの可能性を再発見

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「それにコーポレートガバナンスにも将来性を感じました。知人の紹介で社長の河越に会い、知見を広げる意味も兼ねて朝礼に参加させてもらったんです。その光景には本当に驚かされました。社員全員が、生き生きとした表情で朝礼に参加していて、そんな朝礼は今まで見たことがありませんでした」

掃除が行き届いた職場環境、お辞儀の角度までそろった接客対応など、キャリアを生かせる職場である以上に、働く「場」として魅せられていったという。

実際、入社してからは業務そのものより激変した職場環境にいかに早く順応できるかが課題だったと笑う。「朝礼では従業員一人一人がその日1日の決意表明をするんです。『今日は○○をやりきることができました。感謝します』と過去形で。それも『0.2秒の法則』といって、何を言おうか考える前に挙手して大きな声で発表します。このスピードと勢いに慣れるまでに、1カ月はかかりました」

だが、入社して半年で17年間働いた職場以上に多くの学びがあったと目を輝かせる。観光に特化した商品の開発力、地域に埋もれた観光商材の開拓力の高さに、TTC独自のビジネスモデルがあり、観光総合商社と言っても過言ではないと言い切る。

「例えば、伊豆・村の駅のような施設でイベントを開催した場合、他の施設だとイベント時には集客が上がっても、平時に戻れば元通り。それが伊豆・村の駅は集客が持続し、訪れたお客様も楽しそうです」と冷静に分析する。

新たな「道の駅」の創造を目指して

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現在、門氏が携わる業務は大きく2つある。1つは販売会社(観光企画商品の卸し)の業務改善、もう1つは道の駅の管理運営を行う指定管理者に選出されるための地方公共団体向けプレゼンテーションだ。

「すでに5~6件の道の駅の管理運営に携わっているTTCの実績、ノウハウについて、プレゼンで客観的に分かりやすく説明できるのは、前職での経験がある自分だからこそだと自負しています」

6次産業化は1~2品目なら他社でも可能かもしれない、だが、多品目を次々に発表し、人気商品として注目を集め、地域が活性化するほどの新たな人の流れを生み出せるパワーは、TTCが群を抜いている。

「TTCは日本一になれると、公言してはばかりません(笑)。河越から教わったのですが、『光を観る』と書いて観光。地域の特性を見いだし、埋もれている魅力に光を当てていく事業に縁あって仲間入りすることができました。その恩を、全国各地の地域復興に還元することが、仕事のやりがいや使命感につながっています」

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株式会社TTC経営企画室 事業企画部 マネージャー

門 宏吉

1974年生まれ。立命館大学法学部卒業後、食とエンターテインメントの関連企業に入社。経営企画部にて主にマーケティングやメニュー開発に携わる。2015年11月に株式会社TTCに入社。TTC GROUPの事業の業務改善や道の駅等の新規開拓を務める。

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