40代になると「これからの人生、どう生きていくべきなのか」と誰しも思うことがあるものです。今回は、人生100年時代に向けて、いまの仕事を続けるかどうか、これからをどういう方向性で過ごすのか、考えるべき4つのポイントをご紹介しましょう。
1.キャリアの棚卸をしよう
まずやってみてほしいのは、いままでのキャリアの棚卸です。いままでの人生でどんな経験をしてきたのか、モチベーションがどう上がり下がりしてきたのか、モチベーションゼロの横軸を基準に社会人になってからのモチベーション曲線を描いてみて、振り返りをするとよいでしょう。
「社会人になってから」と書きましたが、最もおすすめの方法は、誕生してから幼少期・学生時代も含んだ人生全体の曲線を描いてみることです。そのほうが自分はもともとどんなことに興味があったのか、何が好きだったのか、やりたかったことは何だったのか思い出しやすくなります。
ただし、社会人になってからの経験や、身につけてきたスキルの整理も大切ですので、その部分もしっかり書けるようにA4サイズの紙を横にして、1枚目に学生時代まで、2枚目に社会人になってからを記入するとよいでしょう。モチベーション曲線の山と谷の部分には、どんなことがあって高かったのか、どんなことがあって低かったのかを簡単に書いておき、自分の経験と傾向を認識できるようにします。
2.いまの「不」を書き出そう
次に、整理するとよいのは、いまのあなたの「不」についてです。いま、「これからの人生、このままでよいのだろうか」と思っている、ということは、何かモヤモヤしていることや思うことがあるのではないでしょうか。
何か「不満」があるのか、それはなぜなのか、何か「不安」なことがあるのか、不満、不安、不信、不便…あなたのいまの「不」があれば書き出し、どうなれば「満足」なのかを整理してみましょう。
ここで「これはしょうがないか」と思うことは一旦やめて、まずはすべて出してみます。自分が思っていることを挙げてみてから、次のシミュレーションに反映させましょう。
3.シミュレーションしてみよう
次に行うとよいのは、3つのシミュレーションを書き出してみることです。あなたのこれからのキャリアの方向性は、大きくは3つに分かれるでしょう。
1.このまま、いまの会社に残る
2.別の会社に転職する
3.自分で独立する
の3つです。
どの方向性に進むとしても、ここには「仕事」という人生の一部分以外のパートが密接に関わってきますので、それぞれの方向を選択した場合の仕事内容ややりがい、自分の予想されるモチベーションにプラスして、「収入面での予測」「家族(またはパートナー)の意見」も書いてみましょう。直近だけではなく、5年後、10年後、20年後、30年後、と仕事を引退した後ぐらいまでは大まかに書いてみると、自分の気持ちがより分かりやすくなります。
3.の「独立」にはまったく関心がない、モチベーションがないなら詳しくシミュレーションしなくてもよいですが、考えられる人は、
・どんな事業での独立に興味があるのか
・副業で行う選択肢もあるのか
・プロボノのように仕事以外の社会的な活動の形ではどうなのか
など、いくつかの選択があるのかどうか、より詳しくイメージしてみましょう。
また、1の「このままいまの会社に残る」の場合も、
・いまの仕事内容を今後も続ける、という選択をしたいか
・同じ会社だが、違う事業部や違う職種にチャレンジしたい、などの選択をしたいか
考えて書き出しましょう。2の「転職」についても同様です。全く同業種同職種での転職を考えたいのか、異業種、異職種を考えたいのか、いま住んでいるところから通える範囲での転職なのか、故郷や住んでみたかった「地方」という選択肢も考え、環境を一新したいのか、それはなぜなのか、整理すると役立ちます。
家族の意見については、まず予想されることを挙げてみます。2の転職、3の独立への自分の気持ちや予測、収入面での計画などがある程度整理できたら、パートナーに意見を聞いて話し合ってみるのもよいですね。
4.人生全体で大切なことも整理してみる
最後に考えるべきポイントは、3つ目のシミュレーションを行っている際にすでに気づいていることかもしれません。「自分がやりたいこと」「自分が満足すること」があったとしても、最終的には収入面や家族の幸せ、自分の健康状態などによって意見が変わることがあるでしょう。
人生において「仕事」は多くの部分を占めていますが、もちろん、その他のパートも大切です。これからの人生、どう生きるか考えるには、「周囲と幸せに生きていくには何を重視すべきか」を整理することが必要です。
「人生において大切にしたいものは何か?」
仕事・家族・収入・健康・趣味・友人などの項目においての現状とこれから目指したい満足度も考えてみてください。充実した幸せな人生をおくるためには、仕事だけではなく、さまざまなパートのバランスも重要なのです。