転職をする際、非常に気になるのが、「本当にその企業は自分に合っているのかがわからない」という点です。今回は、どのようにしたら自分とマッチしている企業をより探せるのか、普通の転職活動とは違ったやり方を紹介したいと思います。
1.面接官への質問内容
1つ目の方法は、面接で、面接官の仕事についての質問をしてみることです。応募している企業の面接で、「最後に質問はありますか？」と大抵は聞かれることと思いますが、その際に面接官のこの企業での取り組みやこの企業に対する思いなどを質問してみるのです。
「できましたら、面接官の方が、貴社でどのようなキャリアを重ねてこられ、どのようなことをやりがいに感じていらっしゃるのか、逆に大変だったことはどのようなことか、お聞かせいただけないでしょうか」というような質問をすることによって、面接官が転職組なのか、異動や昇進などどのようなキャリアを歩んできたのかなど、この企業での実際の仕事の様子を知ることができます。
また、この企業で働くなかで、面接官がよいと思っていること、大変だったことをどのように乗り越えたのかについても知ることができます。自分の将来に、どのような努力や姿勢がこの企業では必要なのかという点が見えやすくなるでしょう。面接官が複数の場合には、全員に答えてもらえば、それぞれの違いや共通点も探し出すことができます。
もちろん、答えてもらえない場合もあるでしょう。その場合は、あまりそういったことをオープンにしない企業なのだろう、または面接官が正直仕事をしながら葛藤しているのだろう、ということが伺え、あなたがこの企業を選ぶかどうかの1つの基準にすることができるのではないでしょうか。
2.配属部署の見学を依頼する
2つ目は、配属部署を見学させてもらえないか、面接の際に頼んでみるというやり方です。最後に「会社を見学させてもらえないか」とお願いすることは時としてありますが、ただ会社の見学を依頼するのではなく、「実際の部署」を見学させてもらえないか頼んでみるのです。売り手市場の現在、お願いすれば、入社までに見学させてくれる企業も増えています。OKだった場合、働いている方に少しお話を伺えないかについても頼んでみましょう。実際に働いているところを見て、感じ、さらに話を聞くことができれば、その雰囲気や環境、一緒に働く人が自分に合っているかどうか、よりイメージがしやすくなるでしょう。
ただし、注意点は、NOが返ってきたら自分には合わない企業、ということではない点です。企業の事情によって難しい場合もあると思いますので、その場合は、実際の職場ではなくても、会社の見学ではどうか再度聞いてみるとよいでしょう。
3.自分から企業を探し、働きかける
次は、募集を出している企業でなく、自分から企業に働きかけて応募する、という方法です。自分の強み、自分の仕事に対する価値観を整理した上で、志望する業界で中堅どころから小規模な企業をリストアップし、その企業のHPやブログ、口コミサイトなどもよく読み、募集しているかどうかは別として、自分に合っていそうな企業がないか探してみるのです。
探して見つけた企業が採用募集を出していれば応募するとよいですが、中小規模の企業の場合には採用を検討してもらえないか、と直接オファーを送るのも１つの方法です。その場合は、経営者あてに熱意を込めて手紙と自分の経歴を送るか、その企業のブログなどがあれば、コメントで志望していることを伝えましょう。
この方法は手間や時間がかかりますが、自分が大事にしているもの、自分が発揮したいと思っている能力により合っていそうな企業を見つけられる可能性があります。少なくとも転職サイトなどで募集している企業について応募を考えたときには、自分の強みや価値観と照らし合わせてみるのをおすすめします。
4.転職サイトにメッセージを記入する
最後は、転職サイトの登録内容にメッセージを加えるやり方です。多くの転職サイトには、自分の経験や能力、志望動機など応募の際に送信する情報を登録し、相手からのスカウトを待つという機能がついています。この情報の中に、相手企業へのメッセージを記入しておくのです。
自分が大切にしている仕事の価値観や仕事への姿勢を伝え、この考えがマッチしている企業で働きたい、ときちんと記入します。それに反応してくれる企業があれば応募してみるとよいでしょう。最近は、紹介エージェントだけではなく、企業側もスカウトできる人材がいないか探している場合がありますので、向こうとしてもよりマッチした人材かもしれない、と面接で会ってくれる度合いが高まるでしょう。
今回は、「普通とは少し違う」見極め方法・探し方をご紹介しました。自分に合った企業を見つける、ということは「自分に何が合うのか」をまず知ることが必要になります。この際に自分の価値観や仕事観、強みをもう一度確認することから始めてはいかがでしょうか。
