フリーランスの「働き方」がしたい 実現するための進め方と注意点
渡部 幸
2018/12/29 (土) - 08:00

いまやりたいことは特になく、働き方としてフリーランスで仕事がしたいという相談が増えています。ビジネスの内容ではなく、仕事の仕方に囚われているということですね。今回は、「フリーランスでの働き方を実現する」場合、注意すべき点は何かを解説しましょう。

まずは気持ちを「整理する」

なぜ、こういう相談が増えてきているのでしょう。それはやはり、多くの人が「何かを我慢して働くことがストレス」だと感じているためでしょう。また、ここ数年「働き方改革」「長時間残業の是正」というようなことが大きくいわれているため、「ストレスが大きいなら、別の自分らしい働き方を見つけてもいいのだ」という気持ちになっている人が増えてきているのだとも考えられます。

では、「フリーランスでの働き方を実現する」ためにはどうしたらよいのでしょうか。

特にやりたいことが見つかっているわけではないという人は、まず「何が嫌なのか、フリーになると何がよいのか、整理をする」ことから始めましょう。やりたいことはないけれどフリーランスで働きたい、という根底には、「満員電車が我慢できない」「職場での煩わしい人間関係がいやだ」などの自分が嫌だと思うことや、「自分の裁量で働きたい」「もっと楽にお金が稼げるようになりたい」などこうなったらいいなと思うことがあるはずなので、全部出してみることが重要です。まずは自分の気持ちを書き出し、整理してみましょう。

フリーランスでどんな仕事ができるのか調べる

次に行うことは、「調べる」ことです。「フリーランスで仕事をしたいと思う原因」はある程度分かったと思いますので、自分が嫌だと思うことをしなくてすむ働き方、自分が望む働き方をするには、どんな仕事の内容や方法があるのか、調べてみましょう。

投資、不動産を所有して貸す、コインランドリー経営、ライター、クラウドを使って書類作成などの仕事を請け負うなど、インターネットや本で「フリーランスで働く方法」が調べられます。複数の仕事を出してみましょう。書店には多くの「フリーランスにお勧めのビジネス」の本が並んでいますので、必要なら1冊、さまざまなフリーランスのビジネスが網羅されているものを買ってみるのもよいでしょう。

価値観と「照らし合わせる」

次に必要なことは、フリーランスの働き方の特徴と自分の価値観が合っているのか、照らし合わせることです。フリーランスになると、「安定」という価値観を満足させることは難しいでしょう。雇用されている人のように、一定の生活費がいつも入ってくる、ということは期待できません。たとえば投資にしても、働き方としては自宅でできる、など楽な部分も多くありますが、どんな方法にするか、どこで売る、買うなどの見極めをするか、常に研究したり努力したりすることは必要ですし、いつも一定の利益が出る安定した方法ではありません。

また、「やりがい」という価値観も満足度的には難しいかもしれませんね。あなたは「何」にやりがいを感じるのでしょうか。もし、「やりがい」という価値観が大切な場合は、「これだったらすごくやりがいを感じられる」と思う仕事の内容を追求する必要があります。

「安定」や「やりがい」、そういった価値観は二の次にしても、フリーランスで働くことを優先するか、考えてみることが大切です。

仕事を「選ぶ」

「安定」はしなくともフリーランスで働きたいと思う場合は、調べた方法のなかで、どんな仕事だったらやりたいかを考え、選びましょう。

また、すぐ始めたいのか、長期的な目標なのか、決めましょう。フリーランスで働くといっても、資金やスキルが必要なものもあります。「とにかくすぐ自由に働きたいので、資金があまり必要のない仕事を始める」なのか「手に職をつけたいからまずは勉強しよう」なのか、方向性を決めることが実現には大切なことです。

まとめ

雇用される立場には様々な制約がありますので、「なんとなく職場が煩わしい」と感じてフリーランスで働きたい、と思うのは、気持ちとしてはよく分かります。しかし、筆者はフリーランスで働き、自分があてにしただけの収入が得られず、苦労する人もたくさん見てきました。あなたがどんな価値観を重視するのか、どのように実現の計画を立てていくのかが重要です。自分の考え方や捉え方を変化させることで方向性が変わってくることもありますので、キャリアコンサルタントやコーチに相談し、人生の進め方を選択していくことも行ってみてはいかがでしょうか。

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