前回に続き、今回は、SNSを普段あまり使わない人向けに、独立起業する場合のLINE、YouTubeの効果的な使い方や注意点をご紹介しましょう。※YouTubeは厳密にはSNSといえない場合もありますが、今回は起業の便利なツールとして含めています。
LINE
今や日本人のユーザー数は7000万人を超えるといわれるLINE。10代・20代のアクティブユーザー数が非常に多いことでも知られていますが、最近は40代以上のユーザーも増加してきており、ますます裾野が広がってきています。ご存じの人も多いでしょうが、スマホから気軽に使え、写真、動画も送れ、チャットも電話もできるという便利なアプリです。
独立起業した人が仕事に活用する場合は、一般ユーザーが取得するアカウントではなく、LINE@というビジネス向けのアカウントを取得して使うことが必要ですし、有効です。一定の審査がありますが、無料で登録ができ、アカウントを取得できれば、友だち追加している人に対してお得なクーポンを配信できます。配信したクーポンの開封(表示ユーザー数)や使用数などは統計情報で確認できるため、効果測定がしやすいこともポイントです。
また、LINE上で利用できるポイントカード機能やアンケート機能などもあり、コストをかけずに販売促進ができます。そのため、小さな企業でも導入しやすいツールといえます。 注意点は、新規の顧客を集客するには、LINE@に登録しているだけでは広がらないということです。LINE@にアカウントがある、ということを知ってもらい、友だちに追加してもらわないと活用が広がりませんので、地道にその点を伝え続けることが必要になります。
YouTube
続いてYouTubeについてです。YouTubeはGoogleが運営しているサイトで、Googleのアカウントをつくり、ログインをすれば無料で動画を誰でも投稿することができます。投稿した動画を再生して見る、という使い方については、特に登録も必要ないので、日本でも幅広い年代に年々広まっており、コンテンツの内容が音楽や映像などであれば、言語を超えて全世界の人に見てもらい、認知してもらうことができます。自分の伝えたいコンテンツがある人には非常に有効な手段といえるでしょう。
また、YouTubeのなかで自分のチャンネルを作成することができますので、Googleアドセンスに登録し、両方を関連づければ、自分のチャンネルの再生回数が1万回を超えると広告収入を得ることもできます。「YouTuber」といわれる仕事は、そのようなところから収益を得ているわけです。
自分で事業を行っている人は、自分のホームページやブログとYouTubeをリンクさせて活用しています。FacebookやTwitterなど他のSNSにYouTubeの動画のリンクを貼り、見てもらうということもできます。無料で多くの人に認知してもらい、広告を届けることができるので、使うことを検討してみてはどうでしょうか。
さらに、広告する、という活用だけではなく、自分のコンテンツについて、ブログを見ている人に分かりやすく動画で説明するツールとして使うこともできます。あなたのビジネスが旅行関係、飲食、コンサルティングなど動画で説明がしやすいもの、映像でわかってもらう効果が大きいものの場合、そういった使い方も役立つでしょう。
注意点としては、著作権の侵害になるような内容は避ける必要があります。音楽を使用する場合などは特に注意が必要ですので、あなた自身のオリジナルのコンテンツで動画をつくるように気をつけましょう。
また、動画、という方法は、ある程度専門的に撮影するスキルがあるほうが、より効果的なものをつくることができるでしょう。あなたが本業を行う時間を削ってでもそこに自分の労力をかけるか、ある程度コストをかけて撮影を人に頼む、アウトソーシングするようにするか、考える必要があります。取り組もうと思う人は、どんなやり方にするかも合わせて検討してみてください。
まとめ
いかがでしたか? あなたはどのくらい個々のSNSについて内容を知っていたでしょうか? 本当に、現在はさまざまな種類のSNSがありますし、それぞれに強い年代や、それぞれに合ったビジネスの内容の特徴があります。すべてのSNSに自分のアカウントをもち、継続して投稿することは非常に大変ですので、お勧めしません。
ただ、まったくどの広告もSNSも使わず、自分のホームページとブログだけでは、なかなか集客につながる効果は期待できないと思います。独立起業する場合、最初はなかなか人手やコストはかけたくないものです。お金を払って広告をすることと合わせて、自分のビジネスに合ったSNSがどれなのか調べて1つか2つ選び、ITスキルが必要なら少し学びつつ活用していくとよいでしょう。どの種類を使うにしても大切なのは「継続する」ということです。たまにしか投稿しないのでは、なかなか効果につながりません。仕事に使うと決めたものについては、毎日のようにアップしていくことが重要なのです。