「ハンバーグレストラン びっくりドンキー」を中心に、全国に約330店舗を展開している、株式会社アレフ。同社がめざすのは、単なる外食産業ではなく、人を良くする「食産業」。後編では、生産者と社員の交流、地域と店舗の交流といった「人のつながり」を多面的に生み出す取り組みや、大きな力を注ぐ社員教育の内容、今後のビジョンなどについて、伺った。
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食を通じて広げる、ハッピーの輪。めざすのは、人を良くする「食産業」(前編)
人と違う行動が、人と違う発想を生む
―「Good Job手ぬぐい」の取り組みはいつからされているんですか?
2年くらい前からだと思います。どちらかというとお客様の声って、ネガティブな意見が集まりやすいものじゃないですか。ところがなかには、わざわざお電話をくださって、お褒めの言葉を届けてくださるお客様もいらっしゃるんです。これを褒めないでどうするんだ、というのが社長の考えで。なんとかして評価できるカタチはないか、ということで始まったんです。
社長の想いをデザインに反映した「Good Job手ぬぐい」
―ちゃんと、「BY社長」って書いてありますね(笑)
そうなんです(笑)。もらった方のコメントもすごくて。「苦節20年、この時を待って諦めずに努力したことが報われました。夢が叶うんだっていうことを子どもたちにも伝えられます」って、そんな大げさな(笑)。でも、会社側としてもうれしいですよね。みんなのモチベーションに繋がっているのは確かです。
―社長もすごくユーモアのある方だということが伝わってきます
人と違うことをしていく、というのを学んできたそうなんですよ。例えば人がエレベーターに乗るところを、階段を使ってみるとか。人が右へ行くっていう時には、あえて左に行く。そうすると、人と違う景色が見える。違う考え方ができる。人と違う発想ができる、という話を聞いたことがあります。だから話をしていても、こちらが気づかないことをポッと言うんですよ。ハッとすることを。そういう風にものを見て、生きてきたから、そういう言葉が出てくるんだろうなぁと思います。一緒にいてとても刺激を受けますね。
あとは非常にストイックです。一緒に山にも登るんですけれども、山って登っていると人の性格が出るんですよ。愚痴をこぼす人もいれば、諦めちゃう人もいる。まあいろんな性格が出るんです。で、うちの社長はというと、頑固。決めたことはやる。こう行くと言ったら、黙々と行くんです。ブレないんですよね。
今回お話を伺った、びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダーの堀 雅徳さん
社会的な使命を果たすためには、店舗数が必要
―「生産者と消費者の架け橋になる」というフレーズを拝見しましたが、具体的にどういったことに取り組まれているのでしょうか
食材の栽培や飼育においては、アレフの基準を作って、生産者と一緒に根気よく取り組んでいます。その基準を満たした食材を仕入れ、調理して、お客様に提供していくわけですが、そのときに安く仕入れて、マージンをとるのはちょっと違うんじゃないか、というのが当社の考えなんです。生産者に無理な負担をかけず、正当な価格で仕入れる。店舗でも、その原材料に合った価格で提供する。“これだけの取り組みをしています”とお客様にも開示し浸透させて、ご賛同いただく。それが私たちが考える「架け橋になる」ということだと思っています。
―原材料の基準はかなり細かく設定されているようですが、それらすべてを一つひとつ、生産者と協議されるわけですね
もちろんです。基準を設けるためには、当然、生産者の賛同を得ないと実現しません。でも逆に言うと、ちゃんとお客様に出す分の量も押さえなければならないんです。先ほどお伝えした通り約700名の生産者(お米の生産者)と契約しているのですが、果たしてその700名の方が満足してくれる出荷量を自分たちがつくり出せているのかどうか。そう考えると、やっぱり店数は今の330じゃ足りないし、もっと店を増やさなければならないと思っています。社会的使命を果たすためには、やはり店数が必要なんです。
ですが、今の時代、人口が減り、原材料は高くなり、人件費も高くなってきている。そんな中で、どうやって店数を増やすか。その準備を、今しているところなんです。
生産現場と店舗のつながりを大切に
―原材料の基準を明確に開示して、お客様に届ける。それは生産者の方にとっても誇りとなりますね
そうなんです。うちの大根は、横須賀の大根を使っているんですが、横須賀店がオープンした時に、その生産者の方をお呼びしたこともありました。「皆さんが作ってくれた大根がこんな風にお客様に出てますよ」と言って、喜ばれたという実体験があります。そこから大根の生産現場に社員が研修で行くようになって、自分たちが使っている大根はこういう風にして栽培されているんだと、学ぶようにもなりました。
―生産現場を見ると、それをお客様に提供する社員さんの気持ちも変わってきますよね
だから、工場に研修に行くこともあるんです。お店で調理をしているだけだと、どういう風に作られているのかわからないんですよね。だからただ単に調理をしている。ところが実際に工場へ行って、製造する過程を理解してお店に戻ると、違うんですよ。作り手の顔が見えてくる、名前が見えてくる。ポテトサラダを見た時に、「船越さんだ!」って見えてきちゃうんです。「こういう風に作っているんだよね」「作っているとき、腰痛いよな」、と。そういう思いが湧いてくれば、食材を大事に扱うようになる。そういう正の連鎖が大事なんだと思います。だからやっぱり、社員は、生産から、製造、販売、調理、接客まで、一通り経験した方が、より付加価値のある仕事をしてくれるのかなと思います。
―生産者にとっては、出荷したその先が見えないことが課題だというお話を伺ったことがあります
だから当社がこだわる食材って、お米だけじゃなく、コーヒーもそうだし、ビールもそうだし、多岐に渡っているんですよね。ビールに関しては、小樽に研修に行っています。3年前にはドイツにも行かせてもらいました。向こうで生産者の方の話を聞いたりして、より一層食材へのこだわりが実感できると、店に戻ってビールを提供する時に、もちろん気持ちも、パフォーマンスも変わってきますよね。ドイツビールは一般的な日本のビールより温度が高め。でもそれがドイツの文化。そういった話がお客様とできたり、「泡を楽しんでください」というひとことが言えたり。そういう連鎖が生まれるんです。
株式会社アレフ びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダー
堀 雅徳さん
埼玉県出身。住宅メーカーを経て、第2新卒で「アレフ」に入社。4店舗目で店長に昇格。複数の店長や工場経験を経験した後、現職。宝塚店長時代には、中学生の職場体験の受け入れも初めて実現させた。
株式会社アレフ
1968年盛岡で創業。ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」、イタリアンレストラン「ペペサーレ」、生パスタと窯焼ピザレストラン「らくだ軒」など、338店舗を全国に展開。全国や海外の生産者と提携し、安全・安心をテーマにした食材の調達にも注力。2006年からは、環境と調和した循環型持続社会・文化形成への貢献をめざしたエコロジーテーマパーク「えこりん村」を北海道恵庭市に開業している。正社員は714 名(平成31年3月31日現在) 、年商376億円(平成30年3月期)。
- 住所
- 北海道札幌市白石区菊水6条3丁目1番26号(本社)
アレフが多店舗展開に成功できた秘密
―東北・北海道を起点に各地に展開していく中で、見出された成長の秘訣についてもお聞かせいただけますか?
多店舗展開する中での成長エンジンは2つあって、1つはお金をできるだけかけずに出店すること。それは、居抜き戦略なんです。他社さんが不振となって撤退していったところに、びっくりドンキーが入っていって、再生していく。その実績を活かして、また次に居抜きで入っていく。これが当時の成長していく流れにハマったんですよね。だからお金がなくてもできた。お金がないからできたとも言えます。手作り感があるのは、居抜きだからこそ。画一的な形ではなく、マイナスをプラスに変えて、工夫を凝らして経営していく。それが成長エンジンの1つです。
―もう1つの成長エンジンは?
フランチャイズにしたことです。うちの理念に共感してくれた加盟社さんがいろいろな地方にいます。それぞれが地方の名士ですから、大きな追い風となってくれるわけです。だからフランチャイズしたことも、多店舗展開の成長の柱だと思います。
しかし時代に合わせて店舗の形態を変えていく必要もあります。そこで今、今後の出店、次の600店にむけて、新たな標準店舗の開発をしているところです。
―立地についてはどうお考えですか?
都心の店舗もあるし、郊外もあります。フードコートもあるし、ビルインもあります。大きく4つの区分があるんですけれども、どこを集中的にやっていくかということではなく、必要なところに、必要に応じて、お客様が「ここに欲しいんだよね」と思っているところに出店していきます。
職場体験を積極的に受け入れ、地域の教育に貢献
―中学生の職場体験も積極的に受け入れていらっしゃるそうですね
この取り組みを初めてアレフで始めたのが、私なんです。宝塚店の近くの中学校が文部科学省と提携して、トライアルウィークという職場体験の始まりのような実験の第1号をやることになって。それで校長先生がお店にいらしたんです。「ぜひお願いします」と何度もいらして。それで引き受けてみたんですよね。そのときに、「びっくりドンキーさんが引き受けてくれたおかげで、他の飲食店さんもみんな引き受けてくれるようになった」とすごく感謝されました。結局、お店に来てくれる8割の方が、車で10分?15分圏内のお客様。地域で愛されるお店になるには、地域の皆さんのお役に立てないといけませんからね。
―校長先生はなぜ、びっくりドンキーさんに目をつけられたんでしょう
そうなんですよね。最初は中学生を預かって、怪我をさせたら、火傷をさせてしまったらどうするんだろう?責任が取れないんじゃないか?と心配をしていたんですけれども。でも校長先生は、「ここの接客をどうしてもプログラムの中に入れたい。何かをして差し上げた時に、ありがとうと感謝をする。何かをした時に、ありがとうという文化がここにはある」と、そこまで仰ってくださって。校長先生もお店によく食べにきてくださっていたようなんです。
―今現在も職場体験は?
全国で、積極的に受けるようにしています。スタッフの同意も得て、営業時間中に行っています。
―現場の意志を尊重する。それも理念であり、貴社の文化なんですね
そうです。決して上から「やりなさい」とは言いません。逆に、店長が引き受けたいと言ってきたら、イエスです。店長は通常、平日ですと15時からの勤務になるんですが、職場体験を受け入れるとなると、朝10時からの勤務になるんです。作業の時間が変わってくるわけですが、それでも受け入れたい、と。なぜなら、働いている従業員さんたちもいっしょに、地域の役に立つことができるからです。お母さんが働いていて、息子さんやそのお友達が来ることもよくありますからね。
中途入社組の力が、やがて会社の成長を加速させる
―地方には、人材採用の面で苦戦されているオーナーもたくさんいらっしゃるんですが、御社の現在の社員数は?
約700名です。
―その中でUターン、Iターンの方は?
現状はあまり中途採用を積極的に進めてはおらず、どちらかというと新卒採用に力を入れています。
でも最近は、会社が成長していく中で、中途入社のスカウトが不可欠なんだろうなとつくづく思っています。今のままの人材だけでは、今の殻のまま。成長しないですよね。でもスカウトが成功すれば、もう一段階上に上がることができる。当社が成長するために必要なノウハウと知識と経験がある方ならば、ぜひスカウトしていきたいと考えています。
―そういった求める人材に対して、どのようにアプローチされるんですか?
最近では開発の分野で非常に優秀な方が入ってこられたんですが、「600店の構想に向けて力を貸してください」と具体的なビジョンとともに期待する想いを伝えました。するとその方は、「もう一度自分を奮い立たせてやりたい」と入社を決意してくれました。
―この売り手市場の中で、新卒採用実績もすごいですよね
今年度の新入社員は、67名でした。冒頭にも申し上げた通り、外食産業ではなく、「食産業」となると、応募してくれる人材の幅も広がってくるようです。そこは一つ、大きなポイントかなと思います。
株式会社アレフ びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダー
堀 雅徳さん
埼玉県出身。住宅メーカーを経て、第2新卒で「アレフ」に入社。4店舗目で店長に昇格。複数の店長や工場経験を経験した後、現職。宝塚店長時代には、中学生の職場体験の受け入れも初めて実現させた。
株式会社アレフ
1968年盛岡で創業。ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」、イタリアンレストラン「ペペサーレ」、生パスタと窯焼ピザレストラン「らくだ軒」など、338店舗を全国に展開。全国や海外の生産者と提携し、安全・安心をテーマにした食材の調達にも注力。2006年からは、環境と調和した循環型持続社会・文化形成への貢献をめざしたエコロジーテーマパーク「えこりん村」を北海道恵庭市に開業している。正社員は714 名(平成31年3月31日現在) 、年商376億円(平成30年3月期)。
- 住所
- 北海道札幌市白石区菊水6条3丁目1番26号(本社)
社員教育に本気で投資をする、ということ
―地方で孤軍奮闘されているオーナーに向けて、採用面のアドバイスや秘訣を教えていただけますか?
いくら採用しても、人材育成する仕組みがないところは、辞めてしまいがち。入ったものの、育たない…ということも多いのではないでしょうか。そこで当社は本気で人材育成をしていこうと決めていて、新入社員に関しては、1年間のカリキュラムを1週間ごとに細かく決めているんです。今週は何をする、何を覚える、と。右も左もわからない新入社員からすると、これって安心感があるんです。思いつきや教える側の都合で、今日はこれ、というばらつきがないので。全国のどこの店舗に行っても同じ教育をする。これは投資であり、本気で人材育成をしようという意思表示でもあるんです。これが入社から約5年間、社員一人ひとりに対して平等に決まっています。だから働く人たちにしてみると、安心して成長できる環境なんです。
―しっかり基礎を学べば、自分の強みや欠点も見えてきますよね
その通りです。これが20年前だと、面白くなかったかもしれません。20年前だと、同期と競争をして、早く店長になりたかった。でも今はそういう動きじゃない。僕たちも失敗して学んできたんですけれども、他社さんみたいに2?3年で店長になった時に、すごく大きな失敗をするんですよね。それでも昔は許されたんですが、今は企業としても、失敗が許されない時代になってきています。だからしっかりと教育をして、ある一定の期間修行を積んで、しっかりとした権威を持った店長になってもらいたいんです。だから20年前の店長と今の店長とでは、仕上がりが違います。
また多くの企業は、業績がよくなくなると、教育への投資を辞めていきがちですよね。でも当社は人材育成を本気でやると決めていますから、投資を続けていく。そういったことも大きいのではないかと思います。
―働きやすい職場づくりにも取り組まれていますね
今は昔と比べてだいぶ公休が増えました。加盟社さんを見ているとわかるんですけれども、月平均9?10日。それをみんなほぼしっかり取っています。上期下期で5連休も取れますし、年間では117日も公休があります。でも、いい仕事をするためには、リフレッシュが大切。休むことに対して本音を言えば葛藤もあるし、納期があるから仕事をしたいんだけれども、公休はしっかり休む。そういう時は、仕事の仕方を考える良いきっかけにもなります。それが生産性につながるのであれば、休みはしっかり定めて、しっかり取ってもらった方がいい。会社、ひいては外食産業が変わっていく良いきっかけにもなるのかなと思っています。
各々の事情にあわせて選べる、4つの社員区分
―育休などにも注力されていらっしゃるそうですね
正社員には4つの区分があります。全国に行く「ナショナル社員」と、地域限定での「地域正社員」。それと「短時間正社員」は、お子様がいるなどの理由から、勤務時間を短くした方。あとは「グランド正社員」といって、独自の契約をしながら定年した方々です。
このように、それぞれの事情に合わせて区分を変えています。身近でいうと、女性の正社員が、男性の社員と結婚したんですね。結婚を機に、旦那さんの働いている職場近くで働きたい。なおかつこれから子どもも考えていきたいとなると、今の正社員という働き方だと厳しいと。今までだったらたぶん、会社を辞めてどこかでアルバイトしながら家庭に入る…となるところですが、今回提案したのは、近くのうちの店舗で、短時間正社員として自分の働ける範囲内で働いたらどうですか?ということ。会社としては、店長も経験してくれた女性なので、短時間であろうがお店にとっては間違いなくプラスの存在です。女性にとっても、子どもが生まれた後も、安心して戻ってくることができる。こういう制度があることで、働き方の選択肢が広がった点も、非常に良かったなと思いました。
―女性は結婚・出産でキャリアを一時的に分断されてしまいがち。それを諦めずに継続できるというのは非常にありがたいですよね。介護問題もこれからありそうですね
そうですね。社員さんの平均年齢が41.4歳ですから、介護問題を抱える社員はこれからたぶん増えてくると思います。そのときにサポートできる会社でありたいですね。
―社員さんはどちらのご出身の方が多いのですか?
私が入社した頃は、北海道や盛岡出身の社員さんばっかりだったんです。北海道弁がお店の中を飛び交ってました(笑)。でも今はもうほとんど混合されています。九州の人もいれば、大阪の人もいます。結局、店舗数が増えてきて、びっくりドンキーというブランドが認知されてくるようになったから、地場で採用ができるようになったんですね。
―地場で採用できることは、企業にとってもとても有益なことですよね
そうですね。例えばこれから入っている子たちは、びっくりドンキーが当たり前のようにあって、食べて育ってきた人たちですから、これから真価が問われてくると思っています。いいイメージを持ってくれていれば、人も集まるだろうし。だから今年度の新入社員が67名というのは、いい傾向だし、着実にその道筋が築けているのではないかと思っています。
山でいえば、五合目。これからが本当の勝負
―最後にビジョンについてもお聞かせ下さい
現在は第2の創業期に位置付けられているんです。会社の足りていない仕組みだったり、組織を整えている時期。この土台が構築されると、次の600店という目標に向かって走り出すことになるでしょう。びっくりドンキーに関係する皆さんがハッピーになれるようにするためには、600店というのは絶対に必要。なので今はその準備期間なんです。
創業から50年を経て、第1の創業期は、先輩方が事業を大きく展開してくれました。居抜き物件で店を増やし、フランチャイズ事業でさらに拡大してくれました。その一方で、お店のレイアウトもなかなか統一できていないといった課題もあります。そういうこともこれからはなるべく標準化していく。道具や設備も見直しを図り、多店舗化するための次の準備をしていきます。
―600店を実現させる時期の目安は?
当初はあったんですけれども、あくまで“結果として”の600店。必要に応じて、結果的に600店になっていくのかなと考えています。
当社は創業50年なので、山に例えると5合目ぐらいなんですよね。富士山だと5合目ってまだ入口なんです。当社もまた、ちょうど今、入口に立っているんだなぁと思います。
これからが本当の勝負。だからこそ一歩一歩、自分たちのペースで目標に向かって丁寧に登っていきたい。無理して走っても登れるんですよ。無理して誰かが引っ張って登ることもできるんです。でもそれって続かないんです。だから自分たちのペースで、一歩一歩確認しながら上がっていくほうがいい。
―最初におっしゃっていた、人を良くするとか、自然と共生するとか、そういう志が根源にあって、それを体現していくために店舗も必要だということですね
そういうことですね。基本的なことでいうと、私たちは社会の不足と不満を解決するためにある。当社の存在意義はそこにあるわけだから、その役割をちゃんと果たしていく。それがすなわち、周りの皆さんから必要とされる存在になる、ということだと思っています。そしてその志は、これからもブレずに、受け継がれていくのだと思います。
株式会社アレフ びっくりドンキー店舗運営部 関東ゾーン 第1・第3エリアリーダー
堀 雅徳さん
埼玉県出身。住宅メーカーを経て、第2新卒で「アレフ」に入社。4店舗目で店長に昇格。複数の店長や工場経験を経験した後、現職。宝塚店長時代には、中学生の職場体験の受け入れも初めて実現させた。
株式会社アレフ
1968年盛岡で創業。ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」、イタリアンレストラン「ペペサーレ」、生パスタと窯焼ピザレストラン「らくだ軒」など、338店舗を全国に展開。全国や海外の生産者と提携し、安全・安心をテーマにした食材の調達にも注力。2006年からは、環境と調和した循環型持続社会・文化形成への貢献をめざしたエコロジーテーマパーク「えこりん村」を北海道恵庭市に開業している。正社員は714 名(平成31年3月31日現在) 、年商376億円(平成30年3月期)。
- 住所
- 北海道札幌市白石区菊水6条3丁目1番26号(本社)