田舎での起業には、都会にはない多くのメリットがあります。ただし起業したのはいいけれど、事業はその後継続できなければ意味がありません。田舎で起業し、事業としての成功を収めるためにはどのようなことに注意すべきなのでしょうか?今回は田舎起業のタイプ、田舎で事業を成功に導くポイントなどを解説していきます。
田舎起業は都会よりしやすい
田舎に移住して、新しい就職先を探す方もいますが、なかには、思い切って起業したいと考えている方もいるでしょう。
実際、田舎は都会と比較して起業しやすい環境だと言われています。では、どのような点が起業しやすくしているのでしょうか。
その理由のひとつが、補助金制度の充実です。地方自治体によって違いはありますが、地方に移住してその地域で起業する人向けに、補助金やさまざまな助成策が用意されている場合があります。たとえば返済不要の移住資金や転入奨励金、新規開業店舗の改装費用補助、引越し費用の全額負担などです。起業者が地域で起業することにより、雇用が創出され、納税も期待できるため地方自治体は起業者を応援しているのです。起業時にこのような助成があることは都会ではほとんど無いことでしょう。
その他にも、田舎は家賃やテナント料が安く、都会であれば数百万かかる不動産の賃貸費用も、田舎であれば数分の一で済むことがあります。また、人件費が安い傾向にあるので、人的コストを抑えた事業運営が可能です。また、競合も少ないため、価格競争に陥る心配が少ないなども、起業をしやすくする要因といえるでしょう。
田舎起業の2つのタイプ
田舎での起業は、大きく分けて2つのタイプに分かれます。地元密着型と地方創生型です。田舎で起業し事業を継続させていくためには、そのタイプごとに注意するポイントが異なります。
・地元密着型
カフェやレストランなどの飲食店、民宿やペンションなどの宿泊業、ピアノやバイオリンなどの習い事(教室)など、地域に密着した業種がこのタイプです。このような業種は地域のコミュニケーション活性化に寄与する他、観光客の誘致などにも貢献します。
・地方創生型
地域の特産品を販売するネットショップや、ITシステム開発などの地方創生型ビジネスです。このような業種は納税の他、雇用を創出するなど地方の活性化にも貢献します。
田舎起業での注意ポイント
上記のように田舎で起業するには2つのタイプがあります。では、それぞれが事業を継続していくためには、どのような注意ポイントがあるのでしょうか?
・地域に貢献していること
地元密着型、地方創生型共に、地域に貢献していることが何より大切です。もちろん事業は自らの利益のために運営している部分もありますが、自分勝手で地元にまったく貢献しないものであれば、それはいずれ受け入れられなくなってしまうでしょう。地域の活性化、雇用の創出、情報発信、納税など、地域に貢献する方法はいくらでもあります。田舎で起業する際には特にこの点に注意が必要です。
・地域のニーズに合っていること
これも地元密着型、地方創生型共に意識する必要があるポイントです。そもそも事業であるからには、顧客のニーズに合っていなければ継続はできませんが、田舎の場合には個人より地域のニーズに合っていることが必要です。たとえば仕事の少ない地域に会社を興せば、雇用を創出することになります。カフェの無いところにカフェをオープンすれば、地域の人たちのコミュニケーションの場所になるでしょう。
・地域とコミュニケーションしていること
これは特に、地元密着型の事業を起業する際に大切なことです。田舎では人間関係が面倒とも言われますが、それだけ人と人との距離が近く、仲間意識が強いことの現れでもあります。田舎では良くも悪くも評判が早く伝わるので、地域で悪評が立つと事業の継続は困難になってしまいます。地元密着型の事業を継続するのであれば、地域の人とのコミュニケーションを大切にし、多くの仲間を作るようにしていきましょう。
まとめ
事業をどう継続し発展させていくかは、起業する者にとって、最も重要な課題です。田舎ならではの特性を考慮して、継続できる事業の構築を考えていかなかればなりません。
また、都会ではあまり意識していないことかもしれませんが、田舎で起業する際には、事業は地域に繋がっているという意識が何より大切です。コミュニケーションの濃度が濃いということは煩わしい点もありますが、いざという時はあなたの助けにもなってくれることを忘れないでおきましょう。
<参考>
田舎のほうが起業に向いてる?!おすすめの業種は?田舎起業の基礎知識を大公開!
https://www.fc-hikaku.net/dokuritsu_kaigyo/2746#anchor3
田舎起業で成功するために知っておくべき大切なこと。
https://inacome.jp/contents/199