副業人材活用インタビュー - 石川製作所 
専務取締役 荒川和哉さん
GLOCAL MISSION Times 編集部
2022/11/30 (水) - 00:00

御社の会社概要についてお聞かせください。

金属線材(硬銅線・ステンレス銅線・銅線など)のフォーミング加工を行っており、主に自動車部品を製造しています。昭和21年に創業し、平成20年に現在の東郷町に社屋を移転しました。従業員数25名ほどの会社です。

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歴史のある会社ですが、今回副業人材活用を思い立ったきっかけは何でしたか?

弊社は、長らく売上の約99%を1社1業種(自動車業界)に依存していることが課題でした。売上が10年間ほぼ横ばいで、今後はEV化に伴い、売上減少が予想される状況です。また、新規顧客を開拓したい気持ちはあったものの、社内にノウハウがなく、どのようにすればわからなかったのです。

「なんとかしないと・・・」と考えていた時に、愛知県プロフェッショナル人材戦略拠点から、「経営課題解決のための人材活用セミナー」の案内メールが届いたのです。オンラインで参加できたこともあり、受講してみることにしました。

セミナー受講後は、どのような流れで副業人材活用に至ったのですか。

セミナーを聞いて、詳しく話を聞きたいと思った私は、翌日には愛知県プロフェッショナル人材戦略拠点に電話しました。一度弊社で打ち合わせを行ったあと、人材紹介会社も含めた打ち合わせを行いました。その後1週間程度で求人ページを作成していただき、あまり手間はかからなかった印象ですね。

愛知県プロフェッショナル人材戦略拠点との相談を経て、「他業界への販路拡大に向けた市場調査」というテーマで募集をかけたのですが、10名の方から応募をいただきました。面談等を経て、2名の方と契約し、業務開始となりました。セミナー受講から約2か月間というスピード感と、ここまでの対応はすべて無料だったので、ありがたかったですね。

副業で紹介された人材のプロフィールや経歴をご覧になって、印象としてはいかがでしたか?

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経営者の方や、自動車メーカー、大手商社にお勤めの方など、様々な業種の方からご応募いただきました。関東方面の方が7割、愛知県内の方が3割でした。面談のみで終わってしまった方もいたのですが、様々な方の意見がいただける良い機会でしたね。

副業人材の方は、どのような業務を行ったのでしょうか。

1人目の方は、1か月目は弊社の強み/弱み、外部環境調査、想定される市場候補の調査、新規事業ドメインの提案(今後の事業方向性)、今後の活動指針(取り組むべき課題、スケジュール等)をスライド資料にしていただく業務をお願いしました。2か月目は、ローカルベンチマーク、経営デザインシートを、私と議論しながら完成させる業務です。この方は、弊社にご訪問いただいての対応でした。

2人目の方は、本業があるため、2週間に1回、基本的には土日の朝7時からZoomによる打ち合わせを行い、業務を進めました。内容は、想定される市場候補の調査や、部材の使用用途の調査、企業リストの作成、営業方法の検討などです。

副業人材が参画したことにより、どのような成果がありましたか?

1人目の方は、これから他業界へ営業をしていく上での方向性が明確になったことが大きな成果です。展示会にも出展しているのですが、この方の業務がきっかけとなったと言っても過言ではありません。

2人目の方も、新しい営業先にコンタクトを取るところまで進展しました。この方は現在も壁打ちをしていただいて、大変ありがたく思っています。

いずれも、自社のノウハウが少ない業務について、実際に手を動かして手伝っていただいたき成果を出していただいたことは、弊社の大きな資産になっています。

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今後、副業人材活用を検討される企業へのメッセージをお願いします。

副業人材を活用して感じたことは、正社員を採用するよりも固定費を抑えられつつも、短期間で有益な情報を得られているということです。そしてボランティアでなく、あくまで業務なので、進捗の強制力が発生することで、今まで自社人材だけでは手を付けられていなかった業務を行うきっかけとなったと思います。重要だけど、緊急ではない。そんな業務は多くありますが、計画的に進めるにはよい機会となるのではないでしょうか。

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