積極的活用が移住成功への早道に!道府県別移住支援サイトのご紹介(九州地方編)
GLOCAL MISSION Times 編集部
2022/02/28 (月) - 16:00

阿蘇山、桜島など多くの火山があり、有名な温泉地が多い九州。東と西には暖流(黒潮と対馬海流)が流れ、冬でも温暖な暮らしやすい地域です。九州地方を厳密に定義すると南西諸島や沖縄も含まれることとなりますが、今回は福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島を取り上げます。近年ではハイテク企業の進出が増え、移住する人たちも増えていると言われる九州地方。興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか?それぞれの自治体が運営する移住支援サイトの情報をご紹介していきましょう。

県が7つなのに九州

四国には徳島県、愛媛県、香川県、高知県があるので四国、と言うのは理解できますが、九州には福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島の7つしか県がありません。なのに、なぜ九州なのでしょうか?これには、明治維新期(明治4年)に江戸時代までの藩制度を廃止した「廃藩置県」が関係しています。廃藩置県以前、九州には筑前、筑後、豊前、豊後、肥前、肥後、日向、薩摩、大隈という9つの国がありました。これが廃藩置県によって現在の7県に統合されたのですが、未だに誇りを持って以前の呼び名を使う、地元愛の強い人が多いのも九州の特徴です。

ハイテク企業の進出が多い九州地方

1980年代には「シリコンアイランド九州」と呼ばれるほど半導体産業の進出が続いた九州。2000年代に入ってからは中国やアジア各国に押され若干低迷していましたが、近年では台湾の半導体大手が進出計画を発表するなど復活の兆しを見せています。半導体以外でも九州は、福岡を中心としてソフトウェア開発や精密機械工場など、ハイテク企業の進出が多いことでも知られています。また九州新幹線に加え、2022年秋には西九州新幹線が開業するなど交通インフラの整備も進み、九州地方は働きやすく住みやすい地方として発展しています。

九州地方の移住支援サイト

それでは具体的に九州地方各県の移住支援サイトを見ていきましょう。ここでは福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県を取り上げます。

・福岡県 
九州最大の都市、福岡市があり、とんこつラーメンやモツ鍋など、独自の食文化が発達したのが福岡県です。人口も観光客も多いため交通網がとても細かく整備されており、九州の中でも特に働きやすい地域だと言えるでしょう。福岡県は、福岡県庁の広域地域振興課が「福がお〜かくらし」という移住・定住ポータルサイトを運営しています。福岡県には、福岡地域、北九州地域、筑豊地域、筑後地域があり、これらの地域に60の市町村が存在しています。本サイトには、移住希望者向けの市町村紹介動画が非常に多く掲載されているので、それらを見るだけで実際にその地域に移住したような体験ができることでしょう。仕事や住居に関わる情報も非常に多く掲載されており、移住に関わる情報入手のしやすさがこのサイトの特徴です。

・佐賀県 
観光地としては吉野ヶ里遺跡が有名な佐賀県。北側は玄界灘、南側は有明海に面しており、玄界灘の暖流の影響でとても暮らしやすい地域となっています。有明海では漁業や海苔の養殖が盛んで、もし佐賀で就業するのであれば農業や漁業の選択肢は多いと覚えておきましょう。佐賀県は、県の政策部広報広聴課が「サガスマイル」という移住ポータルサイトを運営しています。このサイトでは、佐賀県を5つのエリア(中部、東部、北西部、南部、西部)に分けて支援策などを紹介している他、U・I・Jターンの相談窓口なども開設しています。

・長崎県 
長崎県は坂が多いことでも知られるように、平坦部が少なく山岳部の多い地形となっています。また海では半島や岬、湾が入り組んでおり、港が多いので漁業が盛んです。長崎県は、ながさき移住サポートセンターが長崎県移住支援公式ホームページとして「ながさき移住ナビ」を開設しています。このサイトには、リモートワーク支援特設サイトの他、さまざまな移住に関するイベント、UターンやIターンの相談窓口、移住経験者のインタビューなど、多くの情報が掲載されています。仕事に関しては、先述の漁業の他、観光地の長崎県らしく観光業の募集も多いようです。

・大分県 
大分県は、別府温泉や湯布院温泉とはじめとする有名な温泉地が数多くあり、源泉数と湧出量も日本一なので「おんせん県」と呼ばれています。また地熱発電も日本一で、農作物の栽培や養殖などに広く温泉の恵みが生かされている地域です。大分県は、県の企画振興部 おおいた創生推進課 移住定住促進班が大分県移住・交流ポータルサイト「おおいた暮らし」を運営しています。このサイトは、特にU・I・Jターンで移住しようとする人を応援しており、各市町村でもU・I・Jターン者に対する支援策を多く用意しています。また「お試し移住」という移住体験イベントも頻繁に開催しているので、九州地方への移住を検討している人は利用してみてはどうでしょうか。

・熊本県
熊本県は、日本有数の火山である阿蘇山があることから「火の国」とも呼ばれますが、阿蘇山の噴火によって形成された地層から湧き出る湧水も多いことから「地下水都市」とも呼ばれます。熊本県では熊本県地域振興課のくまもと移住定住支援センターが、 熊本県移住定住ポータルサイト「KUMAMOTO LIFE」を運営しています。このサイトでは、移住に関する暮らし、仕事、住居などの情報を掲載している他、県が実施しているさまざまな移住支援制度も紹介しています。たとえば、単身移住者に60万円、家族世帯には100万円の移住支援金制度を設けており、起業の場合は起業支援金として200万円の助成も行っています。

・宮崎県 
宮崎県は九州の南東部に位置し、温暖で日照時間の長い気候が特徴です。宮崎ではこの長い日照時間を生かし、マンゴーやキンカンといった柑橘類の栽培が多く行われています。移住支援サイトでは、県が移住・UIJターン情報サイト「あったか宮崎ひなた暮らし」を運営しています。宮崎県では熊本県同様、単身移住者に60万円、2人以上の家族世帯には100万円の移住支援金制度を設けたり、最長2ヶ月の移住体験を用意するなど積極的に移住を応援しています。また地元宮崎はもちろん、東京、大阪、福岡に「宮崎ひなた暮らしUIJターンセンター」を開設し、UIJターンによる移住者の受け入れにも力を入れています。

・鹿児島 
桜島で有名な鹿児島県は、小さな山や河川が多く平地の少ない地形となっています。ただし海岸線は2600km以上あり、海の幸が豊かなことで有名です。鹿児島県は、県の総合政策部地域政策課が、かごしま移住・交流ウェブサイト「かごしまで暮らす」を運営しています。鹿児島県には海岸線が多いことから、サーフィンや釣りなどのマリンスポーツを楽しむ人たちが多く移住しており、このサイトでも趣味と仕事を両立したい移住者に向けて、移住経験者のインタビューや仕事の情報などが多く掲載されています。第二の人生を海と過ごしたい、と考えている人にはピッタリの移住地と言えるでしょう。

まとめ

温暖な気候と海、山、温泉など、自然の恩恵が豊富な九州。一方でハイテク企業などの進出が多く、求人にも恵まれている土地柄だと言えるでしょう。このような背景から、九州にはU・I・Jターンでの移住を積極的に受け入れる自治体が多くなっています。暮らしの便利さと自然豊かな移住生活、これを両立できるのが九州地方なのです。

<参考サイト>

公式移住サイト42道府県分まとめ! 
https://nativ.media/4174/#a1

地方移住を歓迎!都道府県が取り組む移住支援制度
https://clip.zaigenkakuho.com/iju_seido_pref/

背中を押してくれる自治体の支援制度が移住をスムーズに
https://www.glocaltimes.jp/8903

政府の地方創生
https://www.chisou.go.jp/sousei/index.html

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