LPガス容器など高圧機器の製造・販売のほか、産業用の鉄鋼機器の製造・販売、FRP製品の製造など、幅広く事業を展開する広島県呉市の中国工業株式会社。全国に拠点を持ち、小型LPガス容器の国内シェアは3割を超える、国内トップメーカーです。終戦後、鉄鋼製品製造から、いかにしてLPガス容器の事業を拡大していったのか、同社の専務執行役員 小田さんと総務部長の庄子さんに、詳しくお話をうかがいました。
―まず、会社の概要についてお聞かせください。
昭和25年に創業しまして、今年で73年目になります。
もともと呉は海軍ゆかりの町でした。呉海軍工廠跡地にて元海軍軍人や元海軍工廠技術者により事業を起こしたのが始まりです。当時は、貨車や車輛の修理製造を行うなど、鉄鋼製品製造からスタートしたのですが、薪からガスへの燃料の変換期に、世の中にガスが広がるようになり、容器の需要が高まったことから、LPガス容器の製造に取り組むようになりました。
現在は、LPガス関連が売上の6~7割。産業用の鉄鋼機器が約1割、FRP製品関係が2割強くらいでしょうか。
―プロパンガス容器のシェアNo1カンパニーとなった要因はどこにあるのでしょうか?
LPガスへの取り組みが早く、全国に展開して地方の大手ガス事業者と取引を開始したことでしょう。お客様のニーズに対して、必要なものを提供してきました。
主要商品であるLPガス容器
広島県企業の求人や、企業・暮らしに関する情報は、WEBサイト「kakeru広島」をご覧ください。
https://glocalmissionjobs.jp/lp/hiroshima
―会社や運営について特徴はありますか?
まず、「地域と調和している」ことが挙げられます。地方拠点での採用もありますが、地元採用も多く、地域に根差した企業と言えると思います。
また、「技術を極めること」を大切にしています。一般的に圧力容器は規則に基づいて製造されます。例えば、溶接技術にしても様々なものがあるのですが、新しい溶接方法を取り入れて、より良いものを作る努力をしています。今あるものに改善を加えながら、新しいモノづくりに挑戦しています。他の産業と比べて、わが社の製品は寿命が長いのです。お客様に長く使っていただける商品づくりを極めたいですね。
産業用のLPガス容器の取り扱いも多い。
研究開発にも注力しています。何より安全性の確立が重要ですから、入念に確認しながら進めています。
仕事は決して楽とは言えませんが、呉市には都会にないゆっくりした時間、生活環境があります。自然に親しみながら余暇が過ごせ、ライフワークバランスが整いやすいのです。またわが社は、縦割りにがんじがらめに縛られない、風通しの良い社風も魅力だと感じています。
―今、抱えている課題などはありますでしょうか?
現在、売上高は100億くらいが続いています。企業として右肩上がりにしたいところなのですが、現状維持になっているところは課題に感じています。LPガス容器の需要は固定化しており、増加する時期と減少する時期に波があるのです。
軽量・美観性など新たな機能を有したLPガス用複合容器を製品化するとともに、LPガス業界以外にも使用可能な高圧ガス用複合容器の開発も行なうなど、取扱製品の拡大や充実を図っております。
―採用で求める人物像はございますか?
わが社を改革できる人材を求めています。
わが社から一歩離れて、客観的に見ることができる人がいれば、会社は改善すると思います。今の会社の文化を受け入れつつも、新しい風を吹かせてくれるような方ではないかと考えております。
―最後に、広島に転職したいと思っている方たちにメッセージをお願いします。
広島、特に呉に愛着・興味があり、改革が進められ、かつ、重要なところは当社に馴染むことが出来る人材を必要とします。意欲的な方が対象になると思います。
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